54年の歴史を誇る、習志野台六丁目町会。
コロナ禍にあってなお工夫を凝らし、地域活動の継続を模索し続ける姿は注目に値します。
7代目会長の前田喜弘さんに話を聞きました。

公開 2022/01/02(最終更新 2022/03/08)

住民の交流の機会 できることを続ける
緊急事態宣言の発出と解除が繰り返された昨今、活動を自粛した自治会・町会も多いことでしょう。
しかし習志野台六丁目町会では、活動を全面中止にはせず、密を避け屋外で行うなど、感染症対策の観点から問題がないと判断できれば、相応の措置を講じて開催するといった柔軟な対応を見せています。
夏祭りは中止となりましたが、和太鼓チームが町を練り歩き演奏を披露するイベントを開催。
子どもたちにはお菓子のプレゼントも。
「親子が楽しそうに過ごす姿を見るのがわれわれの喜びです」と前田さんは目を細めます。

一方、敬老式の食事会はその性質上2年連続で中止に。
子ども会主催のクリスマス会では、集合時間をずらすことで密を避け、屋外でお菓子を配るなど工夫して開催しました。
また、高齢世帯の安否確認活動は、これまでの訪問に代えて電話連絡により続けているといいます。

参加したいと思える町会を目指して
秋から冬にかけての恒例行事、環境部主導の清掃活動。
6丁目は並木道が多く、落ち葉掃きは欠かせません。
毎週土曜日、住民がほうきを手に歩道を掃き清めます。
「落ち葉清掃というよりコミュニケーションの場です。若い世代は子ども連れで参加してくれるし、住民同士が知り合う機会にもなっています」。
ここ数年、6丁目では新築戸建の建設が進み、新しく引っ越して来る居住者の数も増えています。
町会活動を通して付き合いが始まることで、子育て世代も高齢者も暮らしやすい町になると前田さんは活動参加の意義を語ります。
会長に就任して8年。
呼び掛けに応じ、若い世代の役員参加は増加傾向に。
「現役世代には負担もあるでしょう。しかし同じ1年間なら役員活動を楽しんでほしい。やってみたら楽しかったという感想も聞けてうれしいです」「活動への参加を当然ととらえず、感謝の気持ちを伝えています」と話す前田さん。
「入りたいと思ってもらえる町会でありたい」。
温かい笑顔で締めくくりました。