今年で68歳になる相澤美智子さんは鎌ケ谷市民創作ミュージカルの脚本、演出を担当。

生粋の演劇人としてエネルギッシュに制作を続ける舞台裏を取材しました。

演劇人・相澤美智子さん
笑顔がチャーミングな相澤美智子さん

公開 2022/03/17(最終更新 2022/03/14)

編集部 ゆりか

編集部 ゆりか

編集部所属の取材記者。白井市出身、船橋市在住。コンテンポラリーダンス、ヨガ、ズンバ、バレエなどとにかく踊るのが好き。取材執筆も好きだが、地図が読めないため取材前はいつも軽く迷う。食べ盛りの夫と3人の子育てに奮闘中。

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芝居が好きでやめられない

5歳の時に初富稲荷神社の祭りで「愛染かつら」の子役を演じた相澤さん。

その時に拍手喝采を浴びたことが忘れられず、高校で演劇部へ。

部長として脚本から出演までこなし、卒業してからも数々の舞台に立ち続けました。

しかし結婚後は家事や育児との両立に苦労する日々。

脚本が締め切りに間に合わず、家族旅行で目的地に向かう車の助手席で書いたこともありました。

「器用に両方できる人ならいいけど私はできない。でも芝居が好きでやめられない」と話します。

演劇人・相澤美智子さん
2017年の鎌ケ谷市民創作ミュージカル「たぬき」より

市民ミュージカルへの熱意はピカイチ

1997年に鎌ケ谷を拠点にした「劇団GAYA」を設立。

2016年からは鎌ケ谷市民創作ミュージカルの脚本、演出を担当しています。

出演者は毎回公募で募集するので、演劇経験がない人も。

舞台上では大きな身振りや手振りが要求されますが、普段通りに動いてしまう人も多く、一つ一つの動作や動線まで細かく指導します。

演劇人・相澤美智子さん
きらりホールの舞台で動きを確認する「貝がら山の桜さま」の出演者たち
演劇人・相澤美智子さん
稽古をつける相澤さん

時には指導に熱が入り、声を荒げることも。

「たくさんいる出演者に負けないように、その何十倍ものエネルギーで向かわないと」

相澤さんの熱心な指導を経て、出演者は次第にせりふと体の動きが一致して自分で動けるようになっています。

「出演者には舞台の楽しさを存分に味わってほしい。アンケートに『プロみたいだった』なんて書いてあるとうれしくて。見た人、演じた人が良かったと言ってくれれば最高」と語ります。

演劇人・相澤美智子さん
2018年鎌ケ谷市民創作ミュージカル「さんらいず」の集合写真(最前列中央が相澤さん)

今年はコロナ禍で稽古時間も限られました。

その上、対策を最大限行いつつも、出演者やスタッフから感染者が出る恐怖におびえながらの稽古です。

しかし相澤さんは「心配ばかりして小さくなっていても面白くないわ。今できることを一生懸命やるだけ」と腹をくくって立ち向ちむかいます。

第5回鎌ケ谷市民創作ミュージカル「貝がら山の桜さま」はキャスト24人。

年齢、性別、職業などを超え、制限された状況の中で同じ目標に向かって努力してきました。

作り手の熱い思いが伝わる舞台を期待したいです。

※問い合わせ
電話/ 047-441-3377 鎌ケ谷きらりホール
HP/https://kamagaya-kirarihall.jp/musical2022/blog/topics.cgi