令和3年度の気候変動アクション環境大臣賞を受賞した「やちよ未来エネルギー」。
自然エネルギーの地産地消を柱に、市民の力を結集して地域活性化を進めようと活躍中です。

公開 2022/04/01(最終更新 2022/07/28)

F
東京生まれ。月の出ている日は必ず見つけて写真に撮りブログにアップする月大好き人間です。果物を食べながら、「この果物はどうやって生まれてきたのかな?」とすぐ考えるタイプ。ちなみにプロフィール写真は、以前記事作成のために撮影した栗の赤ちゃんです。
記事一覧へ子どものため本気で将来の安全を考えた
2011年の福島原発事故。
関東にも及んだ放射能汚染。
自分の街や子どもたちは大丈夫なのだろうか…。
そんな思いから集まった主婦や会社員などの市民が「原発によらない100%自然エネルギーを自分たちの街で実現しよう」と2018年に設立したのが「やちよ未来エネルギー」です。
大型発電設備を必要とせず、地域で小規模からできる自然エネルギーの特色を生かし、街の中の使われていない屋根や屋上を借り太陽光発電施設を増やす「ルーフシェアリング」を計画。
個人や団体など80組の出資者を得て、19年春には市内の高津幼稚園屋上に子どもと大人が大集合。
年間約2万kWhの第1号発電所のパネルを皆で組み立て、発電をスタートしました。
21年からは、一般家庭の屋根での第2号の発電も開始しました。
「長野県飯田市など、公共施設や民間企業、一般住宅に市や市民が一致協力してパネル設置を広げた先例もある。屋根の有効活用をどんどん広げたい」と代表の高山さんは意欲を燃やします。
市民が楽しんで脱炭素が進むのがいい
子どもたちの将来を明るくしたいと始まった「やちよ未来エネルギー」。
地域の子どもたちへの教育活動にも積極的です。
工作教室やイベントで、楽しみつつ温暖化やエネルギーについて知る機会をつくってきました。

この春の「八千代新川千本桜まつり」では、ポータブル太陽光発電設備と蓄電機能を持つEV車を市民や近隣企業の協力で集結させ、長い桜並木を「100%自然エネルギー」で10日間ライトアップし、話題を呼びました。
※「八千代新川千本桜まつり」エコライトアップについての記事はこちら
地域で自然エネルギーの発電の拠点や手段を持つ人が増えれば、台風や地震などの備えにもなります。
さらに、市内にある耕作放棄地の再生を目指し、営農型発電「ソーラーシェアリング」への挑戦も計画中。
農業法人を近く立ち上げる予定だそうです。

さまざまな活動を通じ、市民や子どもたちと楽しみながら自然エネルギーを広げる挑戦は続きます。