1967(昭和42)年の入居開始から55年を迎えた習志野台団地。共に歩む自治会発行の広報紙は300号を数えます。
時代背景の移り変わりや紙面作成の逸話を聞きました。

公開 2022/04/07(最終更新 2022/04/04)

人気の「団地百景」そして運動の記録
船橋市にある習志野台団地では、昭和40年代前半、入居開始の翌年に自治会が発足。
以来、1年に4、5回のペースで発行してきたという広報紙「習志野台」は、この3月に第300回記念号が団地住民に届けられました。

広報紙の紙面を彩ってきたのは、花壇や樹木、団地内の日常風景を切り取る「団地百景」、納涼大会など季節の行事写真や各役員部会・サークルの活動紹介の他、全国統一行動をはじめとする都市機構や市との協議・交渉の記録、防災講座やパトロールの活動記録など多岐にわたります。
現事務局長であり、20年近く広報部長を務めてきた池亀郁子さんは「家賃や建物の修繕、今後の建て替え問題など、自分たち居住者が安心して暮らしていくために自治会が展開する全国的な運動の記録を団地内外に伝え、次の世代に引き継ぐ役割を担っています」と団地広報紙独自の意義を語ります。

時代背景とともに柔軟に変化してきた
ここ20年の間に、白黒印刷はフルカラーになり、高齢化が進む中で文字は大きく、より読みやすい紙面を目指してきました。

当初は団地住民の訃報も掲載していましたが、個人情報の取り扱いに慎重になる風潮の中で廃止しました。
「社会情勢を見ながら柔軟に広報の在り方を模索し、掲載内容も部員の皆で相談し変えてきました」と池亀さん。
現在はブログやインスタグラムを通して若い世代に向けても発信しています。
「広報制作に関わるのは楽しい」と話すのは広報部員5年目の磯ヤス子さん。
「広報読んだよ」「特集記事が良かった」などの声が届くことが励みとなりやりがいを感じると、藤田和敏自治会会長も話します。
情報収集や編集作業など苦労はあるものの「私たちの仕事は形に残る、それがうれしい」とかつて話した広報部員がいました。
その言葉が今も胸に残っているという池亀さん。
今後も読みやすく分かりやすく、住民に親しまれる広報紙であり続けるべく自治会広報部の奮闘は続きます。

Instagram/@narashinodai_danchi