2014年12月に妻・やすこさんを子宮頸がんで亡くした海賊タロウさん。

悲しみから自身を奮い立たせ、現在は「笑顔のお宝」を探すバルーンメッセンジャーに転身。

多くの人を笑顔にする活動を行っています。

公開 2022/04/14(最終更新 2022/04/12)

編集部 みんみん

編集部 みんみん

編集部所属 編集/ライター、千葉市在住。 コーヒーとハイボールとスポーツ観戦が好きです。 苦手なものは強風。

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余命半年の妻が教えてくれたこと

「誰かの役に立ちたい」―ある日、病床の妻はつぶやきました。

2013年4月に診断された子宮頸がん、余命は半年と告げられました。

治療の副作用に苦しみながらも常に明るさを失わなかった彼女は、情熱的で優しく、最期まで人の幸せを願いました。

妻を失い、喪失感に支配された日々。

ふと、いつか車椅子で外出した彼女が、うれしそうにこぼした言葉を思い出しました。

「風が気持ちいいね」…さまざまな思い出が一気にあふれました。

彼女が愛した「何でもない日( 日常)」、それは当たり前に続くわけではないのだということに、タロウさんはその時初めて気付かされたのです。

バルーンメッセンジャーの海賊タロウさん
バルーンメッセンジャー 海賊タロウさん

伝えたいメッセージ、バルーンに乗せて

その後、何か夢中になれることを探す中で出合ったのがバルーンでした。

妻に「人を楽しませることが性に合っている」と言われたことも後押しし、バルーン制作の練習にいそしみました。

元々極度の怖がりのため、バルーンを扱うのが苦手で何度も諦めかけるも、徐々に克服。

そして、「誰かの役に立ちたい」という妻の遺志を受け継ぎ、16年、バルーンパフォーマーとして活動を開始。

数々の地域のイベント出演をはじめ、海外の幼稚園なども訪問。

18年には、都内のがん啓発イベント「リレーフォーライフ」にも出演。

「僕はみんなの笑顔というお宝を探す海賊だ!」というせりふとともに、海賊の衣装をまといステージに立つパフォーマンスは、見る人全てを笑顔に。

「日常は当たり前ではないから大切に」というメッセージを伝え続けています。

バルーンメッセンジャーの海賊タロウさん
会場を明るくするバルーンパフォーマンス

昨年からはオンラインで大人向けのバルーン教室も開始。

コロナの影響で閉鎖的になりがちな家庭に、笑顔を増やしたいとの思いからです。

そして現在は、「命日バルーン」という名の故人へ供える、本人に似せた人形のバルーンギフトを、数量限定で無料制作中。

バルーンメッセンジャーの海賊タロウさん
故人の思い出を聞きながら制作する命日バルーン

「バルーンメッセンジャーは第二の人生。人の笑顔に自分も救われました。今後はバルーンをツールに地域の居場所づくりができたら」とタロウさん。

これからも「笑顔のお宝」を探す航海は続きます。

バルーンメッセンジャーの海賊タロウさん
今日もどこかで航海中!

■命日バルーン詳細・申込はこちら(数量限定。送料は申込者負担となります)

■E-mail/performantarou@yahoo.co.jp 海賊タロウ