散歩を兼ねた「草活」に出掛けては、野の草花を束ねたリースやスワッグ(壁飾り)を制作・販売する岡本智子さん(船橋市在住)。
素朴で温かな風合いの作品が人気を集めています。

公開 2022/04/09(最終更新 2022/04/06)
草花の楽しみ方を伝えていきたい
はかなげで落ち着いた色合い、野にある姿を生かしてふわりと束ねた草花のリースやスワッグ。
「大好きな散歩で目にする風景を切り取って表現したい」と話す岡本さんが制作するのは、野生の草花や実をベースにしたドライフラワーの壁飾り作品です。

れんげ畑で時間を忘れて遊んだ幼少時「身近な草花の楽しみ方を母から教わりました」と振り返ります。
独学で始めたリース作りは、コロナ禍で「おうち時間」が増えた2年前から本格的に取り組むように。
「見方を変えると、身の回りにある草花にも新しい発見があり、毎日の生活にときめきと楽しみが生まれます。そのことを伝えていきたい」。
作品をSNSで発信する他、マルシェに出店したりワークショップを開催するなど、活動の場を広げています。

作品の魅力を自身に重ね合わせて
はさみと袋を常に持ち歩き、道端で出合った野草を持ち帰り乾燥させます。
摘み取るタイミングや乾かし方によって、同じ植物でも同じ仕上がりにはならないといいます。
色合いや雰囲気が経年変化を遂げ魅力を増すドライフラワーに自身を重ね合わせ、親しみやいとおしさを感じると話し、「自分もこんなふうに年齢を重ねていけたら」とほほ笑みます。
昨年末から始めたワークショップでは、基本的な技術を伝える他は参加者が自由に花材を選び、それぞれの個性を生かした仕上がりになるようサポート役に徹します。
「皆で同じものを作るより愛着を持ってもらえるし、自分からは出てこないアイデアに出合える驚きと発見が楽しいです」とその魅力を語ります。
花材を求めて自宅周辺を散策する中で、地域のお年寄りから声を掛けられることもあり「手にした植物が実は薬草で、お茶にできたり虫刺されに効くなど、生きる知恵を教わっています」と楽しそうに話します。
コロナ禍の収束が見えづらい昨今、身近な自然を取り入れ暮らしを楽しむ姿はしなやかで美しく、共感を呼んでいます。




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