白地に赤、青、緑のラインが目印の「まつかぜ号」は、たくさんの本が並ぶ、大人も子どもも楽しい空間。
首を長くして待つみんなの元へ、いざ出発!

公開 2022/04/17(最終更新 2022/04/13)

わくわく気分でお気に入りの本探し
色とりどりの本が所狭しと並ぶ車内は、まるで秘密基地にいるかのようです。
船橋市の移動図書館「まつかぜ号」は、図書館が近くにない人、来館するのが難しい人でも利用できるようにと走り始めました。
1973年12月のことです。
「まつかぜ号」という名前は107点の公募の中から選ばれました。
当時の船橋市立図書館(旧西図書館)の周りに松林があったことから付けられたとのこと。
現在5代目のまつかぜ号は、35カ所のステーションを月2回巡回しています。
「学校前のステーションでは、子どもたちが休み時間にわらわらとやって来ます。バスに乗るのが楽しいようです」と語るのは船橋市東図書館館長の杉山さんと、まつかぜ号担当職員の中坂さん。

ステーションによって30分から1時間半と滞在時間は異なり、1ステーションで200〜300冊借りられることも。
親子連れや年配の人の利用が多いとのこと。
子どもたちの貸出は圧倒的に絵本が多く、節分やクリスマスなど季節関連の本が人気です。
また、マンションや保健施設のステーションでは小説がよく借りられているそうです。
貸出には図書館資料利用券が必要ですが、運転免許証、健康保険証など(住所、氏名、生年月日が確認できるもの)を提示すれば登録もその場で行えます。
まつかぜ号でつながる人との輪
積んでいる3千冊もの本は、各ステーションの利用者の顔を思い浮かべながら選んでいるといいます。

「よく利用されている方の顔が見えないと気になってしまう」と中坂さん。
また利用者から職員へ、体調を気遣う言葉が掛けられることも。
まつかぜ号はコミュニケーションが生まれる場でもあります。
「貸出だけではなく、電子書籍サービスの登録やセカンドブック(1歳半を迎えた子に絵本をプレゼントする事業)の手続きなど、市内図書館で行っているサービスが受けられます(一部サービスを除く)。見掛けたら、ぜひのぞいていってほしい」と館長の杉山さん。
建物の中の図書館とは違う魅力を持つまつかぜ号。
宝探し気分でお気に入りの一冊が見つかるかもしれません。(取材・執筆/ゆき)
※問い合わせ
電話番号/ 047-463-3611
船橋市東図書館
各ステーションへの巡回予定!その他詳細はこちらから
https://www.lib.city.funabashi.lg.jp/viewer/info.html?idSubTop=0&id=31