聞き慣れないメロディーにまるで宇宙語のような歌詞を乗せたピアノの弾き語り。
「一体何のこと?!」と混乱の中、テープを逆再生するとあら不思議!
聞き覚えのある曲となって流れ出します。
そんな逆さ歌の達人、中田さんの魅力に迫りました。

公開 2022/06/09(最終更新 2022/06/08)

「面白い」が大好き 闘志が生んだ逆さ歌
習志野市の自宅で40年間音楽教室を主宰してきた中田芳子さん(90)は、幼少の頃から好奇心旺盛で面白いことが大好き。
逆さ歌誕生のきっかけは37年前、人に勧められて受けたテレビ番組のオーディションでした。
当時得意としていた創作回文で挑むも「ビジュアル的面白さがない」と落選。
審査員の「音楽を逆さにでも歌ってみたら」との講評に、がぜん闘志が湧いた負けず嫌いの中田さん。
与えられた3日の猶予期限内で「逆さ歌」の創作に挑みました。
メロディーは音符の並びを後ろから弾けばいい。
問題は歌詞でした。
自身で設けた課題曲は『茶摘』。
冒頭の「なつもちかづく」を後ろから「くづかちもつな」と歌ってみても、逆再生では全く成立しません。
そのからくりが分からず悩み続けて3日目の晩、もうお手上げと疲れた体をソファーに投げ出します。
「つゥーかァーれェーたァー!!」…そこでひらめいたのは、子音と母音の関係性。
すぐさま歌詞をローマ字表記に置き換え、後ろから読んでみました。
逆再生してみると、しっかりと「茶摘」の歌詞が聞こえるという大発見に至りました。
見事テレビ出演を果たし、その後数々のテレビ局から呼ばれるようにもなり、一躍有名人に。
動画配信に挑戦人生初のステージも
中田さんは9年前から動画配信にもチャレンジしています。
当時通ったパソコン教室の先生の協力の下、次々と更新される中田さんのチャンネルには現在60曲以上がアップ。
逆さ歌詞には「ソラ耳テロップ」も付けました。
とにかく新しいことに挑戦するのが大好き。
その元気の秘訣は「いつも心にときめきを抱いて生きること」、そして「毎日お肉を食べること」だといいます。
今月、人生初のリサイタルを開催。
逆さ歌クイズも用意しているとか。
「年を重ねるごとに、想像もしなかったようなワクワク感を日々味わっています。皆さんも、90歳になる日を楽しみにしていてね!」と話す中田さん。
チャーミングな笑顔を咲かせ、今日も逆さ歌の創作は続きます。
ときめきランチタイム ワンコインプチコンサート
~テレビでおなじみ 中田芳子の逆さ歌~
日時/6月21日(火)午前11時30分~午後0時15分(午前11時開場)
会場/プラッツ習志野市民ホール
住所/千葉県習志野市本大久保3-8-19
料金/500円(全席自由)
問い合わせ/プラッツ習志野北館2階総合受付
TEL/047(476)3213