近年、農業を取り巻く環境は大きな変化を迎えています。

埼玉県春日部市と企業が共同で新たな農業技術を開発する「春日部みどりのPARK」が小学校の跡地にオープン。

未来の持続可能な農業に向けた研究・開発施設は、一般の見学も受け付けています。

春日部みどりのPARK
かつての校舎を利用した「春日部みどりのPARK」外観

公開 2022/06/13(最終更新 2022/06/10)

ちいき新聞ライター

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自然の中で最先端の研究を

1.7haの広さを持つ旧富多小学校跡地(春日部市神間872)に、2022年

4月にオープンした未来型総合農業&ロボティクス研究所「春日部みどりのPARK」。

兵庫県にある「神河みどりのPARK」の姉妹施設に当たります。

広い敷地に残る校舎や体育館を活用、4つの企業が次世代農業やロボティクスの研究を進める共同事業体です。

農業人口が減少し、耕作放棄地の増加などが問題になりつつある中、最新技術を導入し、次世代の農業生産の担い手の育成を目指します。

周囲は自然豊かな環境。

かつての校庭にはポピーが色鮮やかな花を咲かせ、トラクターをはじめとする農業機械が屋外に並びます。

春日部みどりのPARK
屋外に並ぶ農業機械

春日部みどりのPARK

4月22日にはグランドオープン式典が開かれ、岩谷一弘・春日部市長はじめ多くの来賓が祝辞を述べました。

春日部みどりのPARK
4月22日にグランドオープン
春日部みどりのPARK
式典で祝辞を述べる岩谷一弘・春日部市長

VR体験など一般の見学も受け付け中

式典では、共同事業代表の村田聖さんのあいさつに続き、4つの参入企業がそれぞれの研究分野について説明。

野獣を追い払い畑の被害を防ぐ犬型ロボットが会場を走り、VRでトラクター落下事故を仮想体験できるシステムではゴーグルを着けて実演、会場の大型モニターに映像が映し出されました。

春日部みどりのPARK
VR体験の様子

他にも農業用ハウスの屋根にソーラーシステムを設置するなど農地の二段活用、河川の増水など危険な現場を遠隔で管理したり、大型農業機械の自動操縦、お米の品種改良などさまざまな研究開発が進行中。

最新情報はインスタグラムで発信しています。

式典で披露されたVR体験をはじめ、セミナーやスクール、施設見学など一般の人の利用も広く受け入れています。

見学・体験の申し込みは「春日部みどりのPARK」ホームページから。(取材・執筆/テツ)

春日部みどりのPARK
住所/春日部市神間872
電話/048-731-8597
HP/https://www.midorinopark.jp/
株式会社JPP