2017年度越谷市空き家等実態把握調査によると、市内で「空き家」と認定されている家屋は2050件。
このうち適正な管理が行われている空き家は約82.6%で、残りの約17.4%に当たる357件は所有者不明だったり、所有者が権利を放棄していたり、経済的な負担を嫌って適正な管理がなされていないなど、管理不全な(そのままでは活用できない)状態だといいます。
公開 2022/07/11(最終更新 2022/07/07)

今のうちに家の処置を考えておくために
しかし、全国的に見ても空き家になる要因の約6割は「相続」問題絡みとのこと。
自分が亡くなった後、家族がその家に住み続けるのかどうかなど、相続の準備を進めておかないと「管理不全な空き家」として放置され、近隣や地域の人に迷惑をかけてしまうケースが多いのです。
そこで越谷市は、居住中に自分の気持ちや終の棲家について整理し、もしもの時に家族や残された人に自分の思いを伝えるための「『もしも』にそなえる 住まいの終活ノート」を作成。
無料で配布しています。

終活の参考情報と具体的な書き方も
初めに、「空き家にしておくと所有者などが責任を問われることがある」と提示。
特に、子どもが遠方に暮らす人、夫婦二人暮らしや独居の人、両親が所有する建物などを将来相続する可能性がある人などに活用してほしいと訴えます。
基本情報、もしもの時の連絡先(このノートを読んでほしい人など)、家系図や法定相続人について、また所有不動産を調べる方法や、その不動産を今どうしたいか、亡くなった後にどうしてほしいかなどが記入でき、それぞれの対処法や相談窓口も詳しく紹介しています。
ただし、「遺言書のような法的効力はありません。あくまでも空き家にしない、空き家を利活用するための一助に役立ててほしい」と話してくれました。
越谷市役所なんでも相談窓口(本庁舎1階)他、市内の主な公共施設で配布中です。
(取材・執筆/ひのき)
※問い合わせ
TEL/048-963-9205
越谷市都市整備部建築住宅課
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