訪れた国や地域90以上、海外への旅は213回。
旅行作家の秋山秀一さんが、自身で撮影した写真とともに、世界の街を歩いた思い出をつづります。

公開 2022/07/23(最終更新 2023/03/09)

美味なる紅茶の産地では茶畑で観光も
クアラルンプールのホテルで飲む紅茶の包み紙には「BOH」と書いてある。
これがうまいのだ。
この紅茶は他でもない、マレーシアの高原地帯キャメロン・ハイランドで栽培され、作られたものなのである。

マレーシア第二の都市イポーからジャングル内の曲がりくねった山道を2時間余り進むと、標高1500mを超える高原地帯、キャメロン・ハイランドに着く。
さらに上っていくと、山の斜面一帯に茶畑が広がる。
マレーシアの良質な紅茶BOHティーの生産地。
ここには、茶畑の中に入って記念写真を撮る観光客の姿がある。
茶畑を眺め、紅茶を飲み、さまざまな土産物を買うことのできる観光客用の店もある。
スコールが降る南国の中にある避暑地
茶畑の他、バタフライ・ガーデン、ラベンダー・ガーデン、ストロベリー・ファームなどもある。
イチゴ畑や花畑全体はビニールの屋根に覆われている。
日本の温室と違って壁はなく、ビニールの屋根だけ。
激しい雨・スコールでイチゴや花、土壌が流されるのを防ぐためのものだ。
朝晩は気温も下がり、ホテルでは暖炉に火がたかれることもある。
常夏の国に暖炉のある高原リゾート、というわけで、クアラルンプールやシンガポールなどから涼を求める人々が家族で避暑にやって来る。

キャメロン・ハイランドは、いわば「マレーシアの軽井沢」といったところだ。(文・写真/秋山秀一)
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