日本最古のパーカッションといわれる縄文太鼓。

「縄文太鼓いにしえ」は、加曽利貝塚を拠点に縄文太鼓の製作、研究、演奏などの活動を行っています。

公開 2022/07/20(最終更新 2023/03/29)

ねんじ

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3人の男子の育児に奮闘中の母ちゃんライター。趣味は、寝ること、食べること、時々キャンプ。身近な地域でキラリと輝く人や物に目を向け、読んだ人が元気になれるような記事を書くことが目標です。

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縄文太鼓を通してさまざまな活動

縄文太鼓とは、有孔鍔付土器と呼ばれる、口縁部にいくつもの小さな穴とつば(線のような出っ張り)が付いた土器に、動物の皮を張ってふたをしたもの。

復元縄文太鼓
復元縄文太鼓

有孔鍔付土器は、種の貯蔵や酒造りの道具だったという説がありますが、土器の穴にひもを通して皮を張り、太鼓として使われていたのではともいわれています。

この縄文太鼓を通して縄文文化と加曽利貝塚の周知活動などを行っているのが「縄文太鼓いにしえ」。

全国各地の貝塚から出土した土器を復元し、縄文太鼓を製作してコンサートなどで演奏する他、ワークショップの開催や加曽利貝塚のイベント参加で、地域との交流を深めています。

縄文太鼓体験のワークショップ
縄文太鼓体験のワークショップ

出合いは加曽利貝塚 広く魅力を伝えたい

縄文太鼓を演奏するのはパーカッション奏者の松本ちはやさん。

縄文太鼓を演奏する松本ちはやさん
縄文太鼓を演奏する松本ちはやさん

松本さんと縄文太鼓との出合いは2017年に「加曽利貝塚に縄文太鼓がたくさんあるが、たたける人がいないためたたいてほしい」と声をかけられて演奏したこと。

その後、加曽利貝塚土器づくり同好会のメンバーから誘われて土器の製作にも挑戦。

土器を製作する松本ちはやさん
土器を製作する松本ちはやさん

交流を深める中で、縄文太鼓の美しさや土器作りの楽しさ、縄文時代の魅力に引かれていきました。

「加曽利貝塚で土器を作る人たちは、私にとってレジェンド! 土器の作り方だけでなく、縄文時代の知恵と工夫、生きるために大切なことをたくさん教えてもらいました。土器作り歴40年のおじいちゃんが、『有孔鍔付土器の形は絶対に太鼓。作り続けてきたからこそ、私には分かる』と言っていたことが忘れられない。加曽利貝塚を大切に思う人たちのためにも、縄文太鼓を通して加曽利貝塚の魅力を伝えたい」と語ります。

「夢は、加曽利貝塚PR大使のかそりーぬと一緒に全国の博物館をコンサートで回ること。日本だけでなく、世界にも縄文パワーが作り出した音楽を知ってもらえれば」と松本さん。

松本さんの奏でる美しく力強い縄文太鼓の音色は、いにしえから未来へと響き渡ります。

\松本さんの縄文太鼓演奏動画はこちら/

※問い合わせ
メール/taiko@jyomon.net
縄文太鼓いにしえ事務局

縄文太鼓いにしえ
HP/https://jyomon.net
※8月5日(金)より「JOMONラジオ」放送開始(SKY WAVE FM89.2MHzにて金曜午後3時~午後4時)