戦争は二度と起こしてはならない…失われた命、奪われた平和。

沖縄県本土復帰50年を迎えた今、親子三世代に伝えたい、沖縄の事実。

この夏、平和について考えてみませんか。

【八千代市】沖縄の事実を伝えたい「対馬丸-さようなら沖縄-」8月28日、勝田台文化センターにて上映
映画チラシ

公開 2022/08/13(最終更新 2022/08/04)

ちいき新聞ライター

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終戦前年に起きた「対馬丸」の悲劇

主催の八千代市と八千代平和事業市民実行委員会は、太平洋戦争終戦50年の1995年より、映画・演劇・コンサートなど芸術的・文化的要素を含む「平和事業」を行っています。

今年は、沖縄本土復帰50周年に合わせて、ドキュメンタリーアニメーション「対馬丸―さようなら沖縄―」(1982年作)を8月28日(日)、勝田台文化センターホールで上映します。

1944年8月、学童疎開船として沖縄から九州に向けて出発した「対馬丸」は、米国海軍潜水艦からの魚雷攻撃を受け、鹿児島県トカラ列島の悪石島で沈没。

児童を含む1484人の犠牲を出しました。

同実行委員、そして千葉沖縄県人会の内田善子さん(79)は、2歳の時に対馬丸と共に沖縄を出発した別の船に乗り込み、大分県へ疎開しました。

当時は厳重な箝口令が敷かれており、内田さんが沈没事件を知ったのは、中学生の頃。

「疎開当時の記憶はありませんが、対馬丸に乗り込んだ子どもたちは本土へ渡ることを楽しみに遠足気分で乗船していたと聞いています。その夢もかなわず、翌日にこんな悲劇が起こるとは…。あまり知られていないこの悲しい現実を、もっと多くの人に知っていただきたい」と話します。

さらに映画については「目をそらしたくなる箇所もありますが、戦争の悲惨さを今の子どもたちにも感じてほしい」と語ります。

【八千代市】沖縄の事実を伝えたい「対馬丸-さようなら沖縄-」8月28日、勝田台文化センターにて上映
対馬丸

沖縄県を継承する琉球舞踊も披露

上映以外にも当日は、琉球舞踊研究所「でいごの会」を招き、沖縄県を継承する琉球舞踊を披露。

色鮮やかな衣装を身にまとい、伝統的な踊りを舞う予定です。

【八千代市】沖縄の事実を伝えたい「対馬丸-さようなら沖縄-」8月28日、勝田台文化センターにて上映
でいごの会

【八千代市】沖縄の事実を伝えたい「対馬丸-さようなら沖縄-」8月28日、勝田台文化センターにて上映

沖縄の言葉として伝え継ぐ「命どぅ宝」は、平和のスローガンでもあり、『命は一人一人が持つ宝物』という意味を持ちます。

沖縄本土復帰50年、知られざる沖縄戦、いまだに海の底で眠る「対馬丸」。

命の尊さ、生きるということの大切さ、後世に語り継ぎたい沖縄の事実、しっかりと心に刻みたいです。(取材・執筆/しゃん)

「対馬丸―さようなら沖縄―」
日時/8月28日(日)
(1)午前11時(2)午後2時
※開場は各回30分前
場所/勝田台文化センターホール
※公共交通機関での来場を
住所/千葉県八千代市勝田台2-5-1
料金/全席自由席800円(当日1,000円)
※賛助会員、18歳以下、障害者600円、3歳未満は入場不可
※チケット販売 八千代市地域振興財団
チケットサービス/https://www.cnplayguide.com/ycp/
問い合わせ/047-483-5111 八千代市市民会館