映画制作者の思いを配給で人々につなぐ。

浦安市在住の中山和郎さん。

ドキュメンタリー映画を広めたい! 中山和郎さん(浦安市在住)
中山和郎さん

公開 2022/08/27(最終更新 2022/08/25)

F

F

東京生まれ。月の出ている日は必ず見つけて写真に撮りブログにアップする月大好き人間です。果物を食べながら、「この果物はどうやって生まれてきたのかな?」とすぐ考えるタイプ。ちなみにプロフィール写真は、以前記事作成のために撮影した栗の赤ちゃんです。

記事一覧へ

見る人がいてこその映画。配給の役割は

中山さんは、国内では数社というドキュメンタリー映画を専門に配給・宣伝活動を行っている「きろくびと」の代表です。

話題となった作品「なぜ君は総理大臣になれないのか」に宣伝協力。

食の急速なグローバル化に警鐘を鳴らす「食の安全を守る人々」は、上映館と市民有志開催の自主上映会を合わせ150カ所を突破しました。

今年2月に公開した「夢みる小学校」では、校則や通知表のない公立学校や、尾木ママ絶賛の学校が人々の注目を浴び、現在も全国各地で上映中。

さらに、5月に公開した「教育と愛国」も、2017年ギャラクシー賞テレビ部⾨⼤賞を受賞した話題作の映画化作品とあって、ドキュメンタリー映画としては異例の大ヒット中です。

また、7月末からは、廃線危機からの復活を追う「霧幻鉄道 只見線を300日撮る男」の公開も始まっています。

これら素晴らしい映画も、見る人がいればこそ。

「配給」は、マスコミなどに映画の宣伝活動をし、宣伝動画、ウェブサイトやチラシ作りで映画の魅力を広く伝え、見たい人を増やします。

同時に、見に行ける上映館や自主上映会を広げ増やす仕事です。

監督からの信頼も厚い中山さんの配給の経験と人脈が、今、優れた映画を多くの人に届ける力となっています。

ドキュメンタリー映画を広めたい! 中山和郎さん(浦安市在住)
新作公開前の配給会社主催のマスコミ試写会の様子

ドキュメンタリー映画をより多くの人に

中山さんが映画配給の仕事をしたいと思ったのは30歳を過ぎてから。

映画学校に通い、その後、監督が実母の介護を記録映画にした「チーズとうじ虫」に、知人に誘われボランティア参加。

素人の監督が初監督作品で国内外の賞を受賞し話題を呼んだこの映画との出合いが、ドキュメンタリー映画へ中山さんを導きました。

現実に起きた映像で事実に迫るドキュメンタリー映画を広めたい!と、ドキュメンタリーの自主上映活動を行う市民活動団体「浦安ドキュメンタリーオフィス」も立ち上げて、16年。

41歳で配給を本職にした後も活動を続け、仲間10人と映画祭も含め130本以上の映画を地元の人々に届けてきました。

映画制作者の思いも観客の手応えもじかに知る中山さんならではの配給が、これからも続きます。 

ドキュメンタリー映画を広めたい! 中山和郎さん(浦安市在住)
「浦安ドキュメンタリーオフィス」の映画上映会で、映画監督とトーク中の中山さん(左)