毎年秋になると心配される台風被害。
その対策は何といっても建物への水の侵入を防ぐことです。
防水の大切さについて、マナカリフォームの間中さんにお話を聞きました。

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公開 2022/08/26(最終更新 2022/08/24)

防水工事の重要性 その種類と特徴
家屋は、建築から8~12年で初回のメンテナンスを行うのが理想的です。
防水が重要な箇所として挙げられるのは、主に屋根と外壁。
経年劣化でできた隙間に雨水が侵入すると、建物内にどんどん水がしみ込んで、構造材を腐らせたり雨漏りを引き起こしたりします。
劣化見極めのポイントは、まず屋根であれば「ひび割れ」。
台風などの強い雨風が吹き付けて雨漏りが起こるのは、屋根のひび割れの証拠です。
また、外壁を手で触ると白い粉が付いてきたら、それは「チョーキング」という現象。
塗膜が紫外線や熱・水分で分解され、粉状になってしまっている状態です。
劣化対処の際にとても大切なのが下地処理です。
外壁の素材によって異なりますが、ほとんどが隙間を目地材などで埋める「コーキング」で対処し、気密性と防水性を向上します。
その上からシリコン・フッ素・無機といった、お客さまの要望に沿った塗料でコーティングをして仕上げます(塗料のグレードで料金と耐用年数は変わってきます)。

建材の反り返りが起きて隙間が開いてしまう前に、定期的なメンテナンス(防水対策)を行うのが理想的です。
雨樋の破損と日常での注意点
自然災害で被害を受けやすい箇所として、雨樋も注意です。
雨樋は、雨水を適切な場所に流す動線の役割を果たしています。
この機能が失われると、直接地面やコンクリートに雨水が落ち続け、十数年たつ頃にはコンクリートも削られて溝になってしまうほど。
紫外線でも劣化が進むものなので、日常においては色あせが見えてきたら気を付けるようにしてください。
破損していない状態であれば、塗装で対応できるケースもありますが、ひょうなどの打ち付けで穴が開くなどの被害を受けた場合は、雨樋自体の交換が必要になってきます。
業者に修理を依頼する際は、自身の加入保険をよく確認してからが良いでしょう。
保険金は、災害の種類や規模によって変わってきます。場合によっては100%の給付金が下りないこともあるので気を付けてください。
信頼できる業者で納得の見積もりを
被災した時は、精神的にも混乱していて判断を誤りがちです。
そこで、修理依頼をする際は2社以上の見積もりを取るということと、地元(県内)の信頼できる業者にお願いするということを覚えておきましょう。
特に被災地には他県からも業者が集まりがちですが、アフターメンテナンスも含めて頼れるのは圧倒的に地元の業者です。
また、見積もりのチェックポイントとしては、(1)CAD(※)で作った図面を提示しているか(2)塗装箇所の面積を細かく明記しているか(3)付帯工事の詳細は明確か(4)諸費用の詳細も記載しているか、この4点です。
一時的な混乱に振り回されず、相性の良い業者を選び賢くリフォームをしましょう。
過去の被災現場で、防災対策ができていない家をたくさん目の当たりにしました。
台風シーズン到来前に、ぜひ家屋の安全チェックをお勧めします。
※正確な面積の計算ができるコンピューター支援設計ソフト
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