船橋発・民間図書館。
全国的にも類を見ない民設・民営の図書館は、開設から16年を経てこの夏、北習志野に120館目が誕生。
7月にプレオープンし、人気を集めています。

公開 2022/09/15(最終更新 2022/09/14)

街の空間を活用し本を通して交流を
世代を超えて誰もが楽しめる本を架け橋に、地域の交流空間を作り出す「民間図書館」。
NPO法人情報ステーション(岡直樹代表)が、活気ある街づくりの一環として2006年、船橋駅前に開館したのが始まりです。
寄贈本とボランティアで運営するこの図書館は市外にも広がり、商店街の空き店舗や住宅街にオープン。
空きスペースに棚を置いて本を並べ、ボランティアが管理を担います。

現在運営中の民間図書館は全国におよそ100館。
本の貸し出しだけでなく、住民が集い活動する場としても利用されています。

民間図書館の理想の形を発信
「北習志野てわたし図書館」(習志野台2-49-14)はガラスのエントランスが広く陽光を受け、奥行きのある館内には本棚はもちろん、シェアキッチンやピアノが並びます。
「自分なりの民間図書館の理想の形を発信したい」と話すのは、情報ステーション副代表であり、この事業をプロデュースする山口直樹さん。
現存する同図書館の中で最大級を誇る約2500冊の蔵書の貸し出しに加え、レンタルスペースや、全国からこだ
わりの食品や工芸品などをお取り寄せする拠点としての運営にも着手する予定と言います。

習志野台で生まれ育ち、現在は地元町会の役員も務める山口さんは「慣れ親しんだ街で、地域活性につながる事業を」と意気込みを語ります。
幼少時より、地域のお年寄りが年越し料理など伝統の慣習を、積極的に若い世代に伝える姿を見てきた山口さん。
「昔の地域社会には自然に存在した集まりを、こんな時代こそ大切につないでいきたい。料理教室やママ会、ミニコンサートなど、対面コミュニケーションの場に活用してもらえたら」と笑顔を見せます。
絵本を眺める子どもと小説を味わう大人世代が同じ空間を共有し、おしゃべりを楽しむ。
民間図書館は、地域住民同士の豊かな関係を構築する拠点となっていきます。
※問い合わせ
電話番号/047-409-4680
NPO法人情報ステーション
Instagram/@kitanarashino.tewatashi.lib