「きむらやらむき」は、柏市にある木村屋總本店柏工場の直売店です。2022年4月にオープンして以来、あんぱんやむしケーキなどの人気商品をお得に購入できると話題沸騰中!
チイコミ編集部員の間でも「一度行ってみたいね」とうわさになっていた「きむらやらむき」。商品ラインナップ、オープンの経緯、個性的な店名の由来などを聞いてきました!
フードロス削減へ!
柏工場の生産余剰品が日替わりで登場する「きむらやらむき」

今回は、木村屋總本店の管理部CSR課、井上昇課長にお話を聞きました。
「きむらやらむき」は、木村屋總本店の柏工場(柏市新十余二)に併設されたパンの工場売店です。2015年まで営業していた売店「ぱんの駅かしわの葉」跡地にオープンしました。売店のすぐ裏手が工場になっています。
約300名のスタッフが働く柏工場では、むしケーキ(蒸しパン)をはじめ、各種菓子パンやどら焼き、ドーナツ類を生産。柏工場で生産されたパンは、主に関東地方へ出荷されています。

以前同じ場所で営業していた「ぱんの駅かしわの葉」では、B級品のパンが主に販売されていました。対して、「きむらやらむき」では“生産余剰品”をお手頃価格で提供。
生産余剰品とは、イレギュラーな事態に備えて多めに生産した製品のこと。品質や味は、通常販売されているものと変わりません。
「フードロス削減の観点から、柏工場で発生した生産余剰品を売店で販売し、環境問題に貢献できたらというねらいで当店をオープンしました。地域の方々に楽しんでもらえるように、売店価格としてお求めやすい価格に設定しています」(井上さん)
前後どちらから読んでも「きむらや」になるユニークな店名も印象的です。店名の由来を井上さんに聞くと「近隣の方々に愛されるお店を目指しています。皆さんに覚えていただきやすいようにわかりやすい店名を考えていて、この名前を思いつきました」とのこと。確かに「〇〇工場直売店」といった名前よりも、キャッチーで印象に残りますね。
どの商品を何個販売するかは、当日の朝、生産状況を確認してから決めています。お店に行くまで何があるのかわからないワクワク感、たまりません♪
取材当日は、ざっと見た限り、30~40種類のパンが並んでいました。眺めているだけでも面白かったです。
そして、木村屋總本店といえば、あんぱんですよね! あんぱんの元祖とされる「酒種あんぱん桜」は、1874(明治7)年に木村屋總本店(当時の木村屋)の初代当主である木村安兵衛が考案しました。
ちなみに、「きむらやらむき」がオープンしたのは2022年4月4日でしたが、4月4日は「あんぱんの日」なんです。1875(明治8)年4月4日に、あんぱんを明治天皇に献上したことから、この日が「あんぱんの日」になりました。
売店内に「あんぱんの日」の記念日登録証や、木村屋總本店の歴史を紹介した資料もあったので、お買い物の際にぜひ探してみてください。
※「きむらやらむき」では「酒種あんぱん桜」は販売していません。
「きむらやらむき」では新製品に出合えるチャンスもあります。9月(取材時)の新製品の味わいや特徴が店内で紹介されていました。
「お客さまに新鮮さを感じていただけるよう、新製品や流通量の少ない製品も販売しています。こんなパンもあったんだ、と新たな発見のあるアンテナショップのようなお店としても楽しんでいただけたら」(井上さん)
筆者が驚いたのは「むしケーキ」の種類が非常に多いこと。スーパーなどでは1店舗あたり2~3種類を見かけることが多いですが、ここでは6~8種類くらいのむしケーキが並んでいました。ただ価格が安いだけでなく、見たことのないパンに出合えるのも魅力です!
公開 2022/10/25(最終更新 2024/04/04)

小原らいむ
柏生まれ柏育ちのライターです。自分を育ててくれた千葉県の魅力を発信していきたいという思いで日々取材・執筆しています。愛犬の黒柴と楽しめる千葉のスポットも探索中!ブログ「LIMEGREEN(ライムグリーン)」★Instagram★@ohalimegreen
記事一覧へ日替わりで! 見逃せない「本日のお買い得品」
「きむらやらむき」の目玉ともいえるのが、日替わりのお買い得品! 3~4種類のパンが売店価格よりさらにお得な値段で販売されているんです。
この日のお買い得品は、ファンの多い「ジャンボむしケーキ」。
取材当日は、朝11時のオープンと同時にお客さまが続々と訪れていて、お買い得品を10~20個まとめ買いしていく方も見かけました。一度に40個くらい買っていく方もいるそうです。
お買い得品は、開店早々に売り切れてしまうことも多いので、確実に購入したい方は午前中に来店するのが良さそうですね。
「きむらやらむき」は、柏の十余二工業団地内にあるため、近隣の工場に勤める方が来店することも多いそう。スタッフさん同士のグループLINEで「今日はこの商品がお買い得だったよ!」といった情報交換がされているのだとか。
地域の人に愛されるお店に
取材当日のお買い得商品だった「くるみとチーズのパン」をはじめ、9月の新製品「ジャンボむしケーキ和栗」や「和栗あんドーナツ」、定番の「あんぱん」も購入。
新製品がお得な価格で楽しめて、なんだか2倍得した気分になれました♪

価格の安さはもちろん、「どんな商品があるかわからない」というワクワク感で、毎日でも覗きたくなってしまう工場売店でした! 普段なかなか見かけないパンにも出合えて、柏工場ではどんなパンが作られているのかを知れる楽しみもあります。
「売店のオープンは、チラシなどで大々的な告知はせず、店舗前にお知らせのポスターを掲示しただけでした。しかし、口コミで広まって連日多くの方に来ていただけるようになり、大変うれしく思っています。
今のところ店舗規模の拡大などは考えておらず、フードロス削減という目標のもと、引き続き散歩中のご近所の方や近隣で働く方など、地域の方にぷらっと寄っていただけるようなお店にしていきたいです」と井上さんは話してくれました。
木村屋總本店 柏工場売店「きむらやらむき」
住所/千葉県柏市新十余二14-1
車でのアクセス/常磐自動車道 「柏IC」より約2km
公共交通機関でのアクセス/首都圏新都市鉄道つくばエクスプレス「柏の葉キャンパス駅」より約2km
駐車場/3台
駐輪場/あり
電話番号/04-7131-3285
定休日/土・日・祝日(年末年始など例外あり)
営業時間/11時~13時30分、14時30分~16時