市原市には3万5千年前から人々が居住しており、国指定6件をはじめ、県内最多の指定・登録文化財が市全域に存在する、日本でもとても貴重な地域です。

公開 2023/01/21(最終更新 2023/01/13)

ボノ
横浜から千葉に移り、ちいき新聞でライターを始めました。取材は歴史物・行政関係が多め。今は卓球を週に7回、ジムで泳いだり、ピアノ教室&弾き語りのライブをやったりと、とても充実した毎日を楽しく過ごしています!
記事一覧へ「歴史博物館」が昨年秋にオープン
市の歴史遺産の価値をもっと分かりやすく伝え、市民の主体的な活動と交流の拠点となる施設をつくろうと、令和元年度から市原市埋蔵文化財調査センターの増改築工事が始まり、ついに昨年11月20日、市で初となる歴史博物館がオープンしました。
愛称は「I’Museum Center」。
「市民を、主人公に。」というコンセプトから考案され、「I」は「いちはら」の頭文字でもあり、「私」という意味も。
誰もが「私」の博物館と感じられる、そんな博物館にしたいという思いが込められています。
展示、体験、街歩きで市の歴史を伝える
同館は歴史博物館・歴史体験館・フィールドミュージアムの3つで構成されています。
「歴史博物館」には、旧石器時代から近現代までの遺物や資料を展示。
民俗展示室に入ると、入り口から見て左側に巨大な本物の「五大力船」の「舵」があり、右側にはかつて製塩の際に釜でたいた「松葉」の匂いを嗅ぐことができます。
多くの展示物の中でも素晴らしいのが、国産最古の有銘鉄剣・稲荷台1号墳出土の「王賜」銘鉄剣です。

一方、「歴史体験館」では「発掘体験」や縄文時代の人たちも身に着けた「貝輪」「勾玉」などの物作り体験、昔遊びなどができます(開催は土日祝で当日先着順受付)。
さらに、古墳時代の竪穴式住居や山倉1号墳の5分の1の大きさの前方後円墳、昭和初期の納屋風建物なども再現されています。
「フィールドミュージアム」は、博物館の枠を超え、市全体を「屋根のない博物館」に見立て、20の見学コースを選定したもの。

現在、8つの地区で整備されています。
「I ’Museum」のロゴ入りの柱があれば、市原の歴史遺産の目印。
地区の選択や整備には多くの地域の人たちが協働で参加したそうです。
市原の豊かな土を表すような独特な色をした外観の歴史博物館。
一歩足を踏み入れると、中は明るい光にあふれています。
歴史を体験できる博物館、たくさんの「いちはらの至宝」の中からお気に入りを探してみてはいかがでしょうか。

市原歴史博物館
住所/千葉県市原市能満1489
開館時間/9:00~17:00
休館日/月曜(祝日の場合は翌平日)、年末年始
問い合わせ
電話番号/0436-41-9344 同館
ホームページ/https://www.imuseum.jp/