地元の生産者の手で届けられる新鮮な農作物や特産品を扱うJAの直売所ですが、吉川にある「JAさいかつフレッシュファーム」の店長、菊池雅史さんはちょっとユニーク。

自ら採集して育てたカブトムシやスズムシを、子どもたちに無料で提供する企画を行っています。

【埼玉県】「JAさいかつフレッシュファーム」 店長菊池雅史さん
「新しいことにチャレンジして、お客さまの喜ぶ顔が見たい」と菊池さん

公開 2023/02/16(最終更新 2023/03/29)

かなえ

かなえ

娘2人の母。犬(チワポメ)の散歩と晩酌が日課です。結婚後、兵庫県→埼玉県吉川市に。移住から10年、すっかり埼玉人のつもりですが娘たちが最近変な関西弁を喋るのが心配です。

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昆虫飼育の「経験」をプレゼント

少年時代の菊池さんにとって昆虫採集は日常の一部で、生き物と直接関わることができる貴重な遊びだったそうです。

【埼玉県】「JAさいかつフレッシュファーム」 店長菊池雅史さん
大事に育てているカブトムシの幼虫。夏は成虫、冬 は幼虫をプレゼント

「今は虫捕りをしたことがない人や、昆虫を『買う』という人もいる時代。私の子ども時代のように間近で観察したり、気軽に触れたりしてほしくてこの企画を始めました」

カブトムシは吉川でも捕れるそうですが、「子どもたちに配るには数が足りないため、少し離れた山や森林に出かけて採集します。できれば地元で捕れたカブトムシを渡したいのですが…」と菊池さん。

【埼玉県】「JAさいかつフレッシュファーム」 店長菊池雅史さん
メダカの卵の産み付けも見られます

休日はもっぱら昆虫採集と飼育に費やすそうです。

命の尊さ、豊かさを感じてほしい

昆虫の企画を通して菊池さんが伝えたいことは、「野菜にも共通することですが、『命を大事にしてほしい』ということです。

【埼玉県】「JAさいかつフレッシュファーム」 店長菊池雅史さん
菊池さんのプレゼント企画は、毎回人だかりができるほどの人気ぶり

命を育てることは責任やそれなりの準備も伴いますが、心にゆとりや癒やしを与えてくれますし、生命の尊さを感じられます。特に成長過程の子どもたちにとっては、人間性の向上にもつながるのではと思います」と、笑顔で語ってくれました。

カブトムシは子どもたちに大人気で、スズムシは年配の人など広い年齢層に喜ばれています。

フレッシュファームの敷地内にはメダカの水槽もあり、春・夏にはメダカの産卵やふ化も見られます。

虫かごを持参して「店長!」と呼んでね

プレゼント企画の開催日は、店頭とJAさいかつのフェイスブックで告知されます。

昆虫を受け取るには虫かごを持参することが条件です。

【埼玉県】「JAさいかつフレッシュファーム」 店長菊池雅史さん
地元小学校の社会科見学で訪れた児童からの感想文も飾られていました

幼虫プレゼントの時は、菊池さんお手製の飼育方法の説明書も配られました。

「できるだけ長く育ててほしい」という思いが込められています。

「土なども入れるので、虫かごは少し大きめのものがいいですよ。飼育などで困ったことがあれば、気軽に来店して『店長!』と声を掛けてください」

JAさいかつフレッシュファーム吉川直売所
住所/埼玉県吉川市保609の1
営業/9:30〜17:00(当分の間、16:00まで)
定休/金曜日
問い合わせ
電話番号/048-982-0432
ホームページ/https://www.ja-saikatsu.or.jp/
フェイスブック/https://www.facebook.com/JAsaikatsu/