旧中村商店(野田市野田335)は昔の面影をそのまま残した敷地内に、ショップやカフェなどが集まっている場所。

現在は野田市民だけでなく、市外の人からも注目されているスポットです。

公開 2023/03/19(最終更新 2023/03/16)

ちいき新聞ライター

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古き良きモノを残すための変化

野田市 古民家 旧中村商店
商店街の一角にたたずむ旧中村商店

「今、誰も住んでいないこの建物を、今後何かに使えないかしら」。

2017年2月、建物を残したいと願う地主から相談を受けた、現在は旧中村商店の運営に携わる木全さん。

野田市の建物は土地と所有者が別の場合が多く、建物を手放す際は更地にしてしまうことが多いのだとか。

元々、古道具や古民家好きな木全さんは、「この物件を残せるのであれば」と動き出し、一緒に活動してくれそうな仲間に声をかけ始めました。

すると建築士や、出店場所をちょうど探していた人など、「古さを愛でる」人たちが、あちこちから集合。

そこから廃墟と化していたこの建物をみんなで協力し合って、外観はできるだけ変えずに掃除や修復を繰り返し、内装とインテリアで新しく変化を取り入れていきました。

建物を残したい思いがようやく形となり、オープンを迎えたのが22年2月。

もしかしたら取り壊されていたかもしれない建物が、奇跡的に息を吹き返したのです。

野田市 古民家 旧中村商店
趣のある旧中村商店のロゴ

新しい風で、さらに魅力あふれる町に

野田市 古民家 旧中村商店
母屋の店舗「CB PAC」

現在は数店舗が敷地内で営業しています。

その店舗のうちの一つ、ギフトショップ「CB PAC」は鎌ケ谷市からこの地に移転してきました。

また、軒先では「一日一舗」という形で、さまざまな店舗が一日限りの営業をしています。

市内のお店だけでなく、市外のお店も出店されるので、地元にいながら市外のお店を楽しめる粋な試みです。

「新しい風を取り込み、この町の古くからの良さとかけ合わせることで、まだまだ可能性のあるこの町の魅力に気付き、今以上にいいお店や作家の集まる町になってくれたらうれしい」と木全さん。

積極的な活動報告はインスタグラムのみ。

近くを通った際には一見重そうに見える扉をそっと開けて、野田市の新しい空間に触れてみては。(取材・執筆/おーた)

住所/千葉県野田市野田335
営業時間/店舗によって異なる Instagramで確認を
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メール/kyu.nakamurasho.ten@gmail.com 
旧中村商店

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@kyu_nakamurasho_ten