取手市ではとりでバーチャル美術館「とばび」をウェブで公開しています。
東京芸術大学の優秀作品に授与される取手市長賞受賞作品や彫刻・工芸・壁画など多くの作品を3Dで楽しめます。
公開 2023/06/08(最終更新 2023/06/07)

とりでバーチャル美術館って何?

取手市は、1991(平成3)年の東京芸術大学取手校地開設を機にアートを身近に感じられるまちづくりを進めており、東京芸術大学における優秀作品に授与される取手市長賞受賞作品の他、多くの芸術作品・壁画が町じゅうの至る所に存在しています。
その結果「アートのまち取手」としての認知度も高まっています。
そんな取手市が、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用して、ネット上で楽しめるとりでバーチャル美術館「とばび」を4月に開設しました。
2年前に開設された「とりでオンライン美術館」をさらに発展させ、立体作品を自分で好きな方向から見ることのできるバーチャル美術館です。
とりでバーチャル美術館の楽しみ方

「とばび」では作品のジャンルから見たい作品を探すことができるだけでなく、地図上からも探して閲覧することができます。
3Dなので現物の展示では確認することができない作品の裏側や、大きな作品を上から見下ろすこともできます。

学校内に展示されているため普段見られない作品なども、さまざまな角度から鑑賞できます。
また、実物を見に現地に行った時には、展示作品に貼付した2次元コードをスキャンすることで、「とばび」のページが表示され、作品の詳細情報を見ることも可能。
現在展示されている作品数は58作品で、今後も増えていく予定です。
「とばび」制作の舞台裏
公開されている作品は、「取手アートマップ」(2022年発行)に収録されている103作品から3D化に適している作品が選ばれ、各方向からスキャンして仕上げられました。
撮影は昨年の9月からスタート。
「天候によって左右されるので、撮り直しになった物も。スキャニングの特性で光沢のある物や黒い物は形が捉えにくいなど、苦労もたくさんありました」と担当者は話します。
撮影前には職員が自ら周りの枝切りや草取りをしたり、大きな作品を移動したりと陰の努力もあったとか。
開設から1カ月で閲覧ユーザー数は2千人を超えていますが、「もっと多くの人に見てほしい」と担当者は熱い思いを込めます。(取材・執筆/新川)
とりでバーチャル美術館「とばび」
ホームページ/https://tovavi.city.toride.ibaraki.jp/