千葉県は「酪農発祥の地」ということをご存じでしょうか?
さかのぼること約290年前、1727(享保12)年に8代将軍の徳川吉宗が輸入した3頭の白牛を安房の嶺岡(千葉県南部)に放牧。その後70頭余りに繁殖し、今でいうバター「白牛酪」などが製造されるようになりました。これが日本の酪農の始まりだといわれています。現在ではその場所には酪農指導などを行う「嶺岡乳牛研究所」が建ち、「日本酪農発祥之地」の記念碑も見ることができます。
さらに日本で最初の牛乳屋さんも千葉県民だったという逸話も!
そんな千葉県の酪農を支える機関の一つが千葉市若葉区の御成街道沿いにある千葉酪農農業協同組合です。
公開 2023/08/06(最終更新 2023/08/01)

編集部 モティ
編集/ライター。千葉市生まれ、千葉市在住。甘い物とパンと漫画が大好き。土偶を愛でてます。私生活では5歳違いの姉妹育児に奮闘中。★Twitter★ https://twitter.com/NHeRl8rwLT1PRLB
記事一覧へ搾りたて牛乳のぜいたくな味わい

同組合の直売所「おなりみるく工房」では、すぐ裏の工場で製造された出来たての牛乳、アイスクリーム、ヨーグルトなどが手に入ります。
生乳を使用して前述の牛乳・ヨーグルト・アイスクリームといったオリジナル商品の製造を行っている千葉酪農農業協同組合。
こちらの工場に、毎日県内各所の酪農家から生乳が運ばれます。
特徴は、なんといっても鮮度の良さ!
新鮮な生乳をその日のうちに牛乳に。同組合の「千葉酪農3.6牛乳」は、風味の良さとフレッシュな味わいが一番の魅力です。
「千葉酪農3.6牛乳」の200mlタイプは市内公立小学校の学校給食でも愛飲されています。
学校給食では児童によるイラストが描かれたパッケージが使用されていますが、2023年8月から、同様のパッケージの500mlタイプが新商品として販売スタート。
また、「ちかばの牛乳」という商品もこの2023年8月から登場しました。
もしかしたら身近にいるお子さんが描いた絵が載っているかも!?
余談ですが、牛乳のパックは開封してから時間がたつとほんの少しずつ風味が落ちてしまうのだとか。給食で出される200mlの飲み切りタイプが実は一番牛乳のおいしさを感じられるといえるのかもしれません。
そんな新鮮な千葉県産の牛乳から作られる「おなりミルクアイス」は、ここ「おなりみるく工房」でしか購入できない特別な一品。

1992年に現在の場所に協同組合が移転したタイミングで「おなりみるく工房」もオープン。「直売所の目玉になる商品を作ろう」ということで誕生したのが「おなりミルクアイス」です。
ゼロからのスタートだったので、味わいや食感など、どんなアイスクリームにするかは全て手探り。製造担当スタッフ同士で協議を重ねて、現在の形にたどり着きました。
一つ一つ丁寧に手作りをしているために大量生産はできず、他の店舗に卸したりオンラインで販売したりもなし。直売所に足を運んだ人だけが味わえます!
種類は、バニラ、チョコ、イチゴ、まっ茶、白ごま、ピーナッツの6種類で各248円。
一番人気はやはり定番のバニラ。直売所のスタッフにおすすめを尋ねると、「白ごまとピーナッツもちょっと変わっていておいしいですよ」と教えてくれました。
しっかりと牛乳の風味が感じられるのに、甘すぎずさっぱりとした口当たり。濃厚でリッチな味わいは、大人から子どもまで愛されるおいしさです。これは、わざわざ買いに行く価値アリ!です。
なお、来店の際には保冷剤と保冷バッグを持参すると安心です。
「おなりみるく工房」の店頭には、近隣の農家直納の鮮度抜群の野菜や果物も並びます。
旬のものやスーパーなどではあまり見かけないちょっと珍しいものなど、どれも手に取りたくなるみずみずしさで、しかもお手頃価格。この野菜や果物を目当てに来店する人も多いそうですよ。
また、千葉市若葉区大宮町の豆腐屋さんから届く手作り豆腐も好評。乳製品以外にもさまざまな千葉の「食」が手に入るのがうれしいですね。
なお毎週金曜・土曜は、ヨーグルト、牛乳、乳飲料(低脂肪乳、コーヒー)、豆腐が特別価格で販売されるので、こちらも注目を。
「大量生産できないからこそ、どんどん売って利益を上げるという考え方ではなく、商品一点一点に気を配り、安心と安全を安定して届けることが私たちの目指すところです」と千葉酪農農業協同組合の担当者。
おいしい乳製品が味わえるのも酪農家さんあってこそ。
感謝の気持ちを大切に、酪農発祥の地・千葉が誇る牛からの恵みをぜひ堪能してください。
住所/千葉県千葉市若葉区富田町1033-1
電話番号/043(228)5221
営業時間/10:00~16:00
定休日/お盆(8/13~15)・年末年始
駐車場/あり
アクセス/(電車・バス)千葉都市モノレール千城台駅からコミュニティバス「おまごバス」で「千葉酪農協」下車
(車)東京方面から:千葉東金道路高田IC出口から約10分、成田方面から:東関東自動車道佐倉IC出口から約20分