今から約1万6千年前から2,800年前の縄文時代、縄文人はどんな生活をしていたのか?
もしかしたらゲームもあったかも?
加曽利貝塚博物館では「縄文人が考えた(っぽい)ボードゲーム」が体験できます。
公開 2023/08/10(最終更新 2023/08/10)

縄文人VS猪の究極の鬼ごっこ
千葉市立加曽利貝塚博物館の体験プログラム〈加曽利JOMONアカデミア〉では「縄文ゲーム塾」を開催しています。
そこで行われているのは縄文人が考えた(っぽい)ボードゲーム「縄文将棋」。

縄文人側(縄文人2体、犬2体)と猪側(猪9体)に分かれて2人で対戦。
一般の将棋のようにお互いが向かい合って対局するのではなく、同じ方向に向かって駒を進め(専用のサイコロを使用)、9体いる猪が1体でも森の中にある脱出ポイントへゴールすれば猪の勝ち、猪がゴールする前に全ての猪を狩り取れば縄文人の勝ちという加曽利貝塚オリジナルのボードゲームです。
勝利のカギは、縄文人のみが使える道具。
遠距離攻撃のできる弓矢や隣り合わせた猪を確実に仕留められる槍をそれぞれ1回だけ使えます。
この使いどころが勝負を左右することも。
縄文人や猪などの駒やゲームに使うサイコロなど全てが手作りという素朴さも魅力の一つです。

縄文人の駒は実際に全国各地の縄文遺跡から発掘された土偶をモデルにしており、一つ一つが個性的。
お気に入りの駒を見つける楽しみもあります。
体験プログラムの関係者は「博物館には何度も足を運んでもらいたい。このボードゲームは歴史への興味の入り口。縄文人と犬の関係は? 弓や槍はどういう素材で作られた? など、遊びを通して子どもたちが自ら学ぶきっかけになることも期待したい」と語ります。
加曽利貝塚から全国へ発信

取材に訪れた日は「第1回縄文将棋大会」が行われていました。
親子や兄弟での対戦があったり、初めて出会った人たちと緊張しつつもコミュニケーションを図りながら対戦したりと参加者みんな楽しんでいました。
縄文時代をテーマにしたボードゲームを行う博物館は全国でも類を見ません。
加曽利貝塚から発信された「縄文将棋」は今後、全国の縄文遺跡に広がり、各地の博物館との交流戦ができる日が来るかも!?
(取材・執筆/jack)
問い合わせ
電話番号/043-231-0129
メールアドレス/kasori.jomon@city.chiba.lg.jp
千葉市立加曽利貝塚博物館
〈加曽利JOMONアカデミア〉
日時/毎週土曜・日曜・祝日 10:00~15:00(最終受付 14:30)
・土曜日 発掘調査体験
・日曜日 縄文ゲーム塾(縄文将棋・イボキサ碁※)
その他、特別体験プログラム(事前申込制)など開催
料金/いずれも参加費無料
※イボキサ碁…巻貝「イボキサゴ」の殻を用いた五目並べ