畳と聞くと古臭いイメージをお持ちの方も少なくないでしょう。しかし、最近は様々な畳の種類があり、使用する畳や敷き方次第でおしゃれモダンな和室へと大変身できるのです。

ここでは、畳の張替えでおしゃれな和室にするために知っておきたい基礎知識をご紹介します。畳の張替えサインをはじめ、おしゃれで人気の畳の種類についても解説しますので、リフォームを検討している方は参考にしてください。

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公開 2024/02/17(最終更新 2024/07/17)

編集部

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千葉・埼玉県在住の編集メンバーが、地域に密着して取材・執筆・編集しています。明日が楽しくなる“千葉・茨城情報”をお届けします!!

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畳の表替え・裏返し・畳替えとは?

まずは、畳をメンテナンスしたり、新調したりする際によく耳にする専門用語について解説します。畳の表返しと裏返しは畳の表面のゴザ部分を張替えるメンテナンスのこと。畳替えは、新しい畳を新調することです。

畳の表替え

畳の表替えとは、表面が傷ついてしまった場合や黒ずんだタイミングで畳の表面と畳の縁を新品に交換すること。表面のイグサを新しいものに新調することで、爽やかな香りが部屋中に広がります。さらに新しいイグサは部屋の空気循環も良くするので、健康面でもプラスに働くでしょう。

畳の表替えは、新しい畳にしてから4〜5年後のタイミングでの実施が推奨されています。

畳の表替えは畳の表面のみを交換するため、踏み心地はあまり変わりありません。

畳がヘタっている場合は、表替えをしても改善されることはありませんので、畳を新調する必要があります。

畳の裏返し

畳の裏返しとは畳の表面をひっくり返して畳床を貼り直すことです。意外と知られていませんが、畳は両面使用できるため、表面の劣化が目立ってきたら表返しを行います。畳表自体は交換しませんが、畳縁は新しいものに交換するのが一般的です表替えよりもコストを抑えられるのが大きなメリットです。

裏返しを行う目安として、畳替えをしてから2〜3年以内であれば、フレッシュな状態の畳として利用できます。しかし。畳替えから5年以上経過したものは、畳の表面に変色や劣化が見られるケースがあるためあまりおすすめできません。

畳返しは一度だけ行えますので、畳返しをした畳のメンテナンスは、表替えや畳替えで対応してください。

畳替え

畳替えとは、畳床、畳表、畳縁のすべてを新調することです。同じ大きさに仕上げる必要があるため、採寸をした上で作ってもらいます。

一般的に、畳を新調してから10年後が畳替えのタイミングです。見た目も美しくなるだけでなく、クッション性も高まるので踏み心地良い畳に仕上がります。

畳の張替えのサイン

畳のメンテナンスのタイミングを左右するのは、「畳の使用年数」です。

表替え 4〜5年
裏返し 2〜3年
畳替え 10年前後

ただし、お部屋の環境や使用状況によって痛み方は大きく異なります。ここからは、畳の張替えのサインについて見ていきましょう。

日焼け・色むら

畳の色で寿命を判断できます。お部屋の環境によっては、日焼けや色むらが進行しやすい場合もあるかもしれません。新調した当時はイグサの若草色や銀白色だった色味が、経年劣化により段々と黄色味を帯びて褐色に変化していきます。

畳の表面が褐色に変化してきたら交換のサインと考えましょう。直射日光に当てることで色が変化する場合もありますので、畳を天日干しする際は注意してください。

ささくれている

畳表面のささくれが目立つようになった場合も新調するタイミングです。触り心地が悪くなったり、風合いや光沢が悪くなってきたりした場合も交換する時期と考えて、畳屋に相談してみてください。

隙間・段差ができている

畳の上を歩くとふわふわする感覚がある場合や畳と畳の間に段差が生じている場合も交換のサインです。畳の上で違和感がある場合は状態がかなり悪くなっていると考えて、早急に張替えを検討してください。

カビやダニなどが発生している

畳にダニが発生したり、畳の表面にカビが発生したりした場合も、掃除やメンテナンスだけでは対処できないことがほとんどですので交換時期と考えましょう。健康被害も懸念されるため、なるべく早いタイミングで張替えてください。

おしゃれな畳の種類

最近はデザイン性の高い畳もたくさん販売されているので、畳の表替えや畳替えをすることでお部屋をおしゃれな和モダンの空間となるでしょう。ここでは、人気のおしゃれな畳の種類を厳選してご紹介します。

和紙畳

一般的な畳はイグサで作られますが、和紙畳は長細く撚り合わせた和紙を使用して作られます。

和紙畳のメリット

・耐久性が高く、イグサの畳よりも長持ちする
・撥水性に優れている
・ダニやカビが発生しにくい
・変色しにくい

・デザインやバリエーションが豊富

和紙畳のデメリット

・イグサの畳のように調湿効果がない
・畳独特の香りを楽しめない
・イグサの畳よりも単価が高い

和紙畳はとにかく耐久性や撥水性に優れているのが特徴です。そのため、畳のメンテナンスが面倒に感じる方はもちろんのこと、小さなお子さんをお持ちのご家庭にぴったりの畳と言えるでしょう。デザイン性にも富んでいるため、おしゃれな和室に仕上げたい方にもおすすめです。

琉球畳

琉球畳とは「七島(しっとう)イグサ」を使用した半畳タイプの縁なし畳のことです。サイズは880mm×880mmが一般的ですが、様々な大きさやデザインにも対応しています。

琉球畳のメリット

・耐久性が高く、イグサの畳よりも長持ちする
・アレルギー反応が起こりにくい
・おしゃれでモダンな雰囲気になる
・畳独特の香りを楽しめる
・使用すればするほど柔らか質感を楽しめる
・カラーバリエーションが豊富
・縁がないため、部屋が広々とした印象になる
・洋室との相性も良い

琉球畳のデメリット

・イグサの畳よりも単価が高い
・海外産のイグサだと耐久性が低いケースもある
・縁がないため畳の角が劣化しやすい

琉球畳は、ダークグレーやブラウンなどのモダンなカラーをはじめ、ピンクやブルーなどのポップな色味など、カラー展開が非常に豊富です。そして縁がないことで洋室との相性も抜群ですし、部屋を広々と見せることもできます。一般的なイグサに比べてケバが多めではあるものの、使えば使いほどに滑らかで柔らかに変化していくのも特徴です。

和モダンな雰囲気を楽しみたい方や耐久性の高い畳を希望されている方におすすめの畳と言えるでしょう。

 活用方法

畳を使用してモダンでおしゃれな空間にするおすすめの活用法をご紹介します。

・リビングやダイニングの小上がりに
・市松敷きなどで畳の敷き方を工夫する
・畳におしゃれなラグを敷いて洋室との一体感を作る
・ソファを設置してリビングとして使用する
・ナチュラルな家具と組み合わせてほっこりとした雰囲気を演出する
・和室のふすまを撤去して他の部屋と繋げて使用する

お部屋のインテリアに合わせて畳の色や大きさを選ぶことで、統一感のある空間を演出できます。洋室とマッチするように設置する家具なども工夫してみてください。

まとめ

今回は、畳の張替えサインをはじめ、おしゃれで人気の畳の種類について詳しく解説しました。畳の交換時期は使用状況によって大きく変動しますので、ご紹介した張替えのサインを参考にしながら適切なタイミングで張替えや表替えなどのメンテナンスを行っていきましょう。

おしゃれな畳を使用することで、お部屋の雰囲気をガラリと変えることもできますし、広々とした空間を演出できます。ご自宅のリフォームや模様替えをお考えの方は、この機会にぜひ畳のメンテナンスや張替えも検討してみてはいかがでしょうか。

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