何らかの理由で家族と離れて暮らす子ども…。

その子たちに「当たり前」の生活を提供するため、習志野市実籾で児童養護施設を中心とした複合型福祉拠点を建設中です。

公開 2024/06/30(最終更新 2024/06/26)

ちいき新聞ライター

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子どもが地域社会の中で育つ環境づくり

県立実籾高校の正門前に新しく「実籾パークサイドハウス」ができます。

実籾パークサイドハウスでは子どもを包括的に支援する施設を中心に、地域との交わりの中で子どもたちが成長できる環境づくりをコンセプトにしています。

「実籾パークサイドハウス」夢に向かって建設中【習志野市】
建設中の実籾パークサイドハウス

施設内にある「児童家庭支援センター」では近隣住人の子育て相談などにも乗ります。

また「地域交流スペース」というフリースペースもあり、サークル活動などで自由に使ってほしいとのこと。

「大人が笑顔でいないと子どもも笑顔で過ごせません。大人が気軽に立ち寄れる『場』にしたいですね」と開設準備室室長の藤堂智典さんは言います。

「実籾パークサイドハウス」夢に向かって建設中【習志野市】
開設準備室室長の藤堂さん

18歳で社会に出る子どもたちの実家に

同施設は(1)児童相談所が、一時期、家族とは距離を置いた方がよいと判断された子どもたちが生活する一時保護所や子どものショートステイ

(2)長期間にわたって家族と一緒に暮らせない事情がある子どもたちが生活する児童養護施設

(3)18歳で児童養護施設を退所した子どもたちが里帰りできる実家として「大人になっても泊まりに来られる部屋」の3つの役割を中心に担います。

(3)は退所した子どもたちが自分の居場所を見失わないように、との配慮から取り入れられています。

「実籾パークサイドハウス」夢に向かって建設中【習志野市】
建設中の大人になっても泊まりに来られる部屋

血のつながりはなくても家族になろう

「実籾パークサイドハウスでは、どんなことがあっても子どもたちの味方でいるつもりです。スタッフはずっと子どもとつながり続けたいと思っています」と藤堂さんは語ってくれました。

大人の都合に巻き込まれて子どもの当たり前の権利や生活が奪われてしまう…。

当たり前の権利とは「風邪をひいたら治療を受ける権利」であり、「毎日清潔な洋服を着る権利」などです。

当たり前の生活とは「温かいご飯をゆっくり楽しめる生活」であり、「家の中で物音にビクビクせずに過ごせる生活」などです。

そのために各方面に支援を募り、クラウドファンディングも実施中。

施設開所は11月の予定です。(取材・執筆/福)

「実籾パークサイドハウス」夢に向かって建設中【習志野市】
実籾パークサイドハウスの出来上がりイメージ図

※問い合わせ
電話番号/043(307)2828
メール/our-kids@gakudan.org
社会福祉法人福祉楽団実籾パークサイドハウス準備室 藤堂