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【習志野市】「駄菓子屋は原点」実籾駅近くで愛され続ける「キャンディポット」

こんにちは、歴史好きの大学生、明里(あけさと)です。皆さんは、駄菓子屋さんはお好きですか?私は子どもの頃、駄菓子屋へよく通っていたので思い出がたくさんあります。

今回は、習志野市実籾にある駄菓子屋「キャンディポット」をご紹介!

令和の時代でも人の温かみを実感できるすてきなお店です。

実籾の駄菓子屋「キャンディポット」へ

「キャンディポット」は、千葉県習志野市実籾4丁目。京成本線「実籾駅」からは徒歩約10分の住宅街の中にあります。

【習志野市】「駄菓子屋は原点」実籾駅近くで愛され続ける「キャンディポット」

閑静な住宅街の中にあるため、地元の方ではない限り、知っている方は少ないのではないでしょうか?私は最近、各地の駄菓子屋を巡っていますが、駄菓子屋の情報を調べるのはとても苦労します。

キャンディポットのすぐ近くには、「実籾2号公園」があるため、子どもにとっては公園と駄菓子屋を行き来できる、便利な立地かもしれません。

赤い軒先テントに書かれた「キャンディポット」の文字。

外観は一見すると「美容室?」と間違えてしまうような小さな店舗です。「駄菓子屋」とは一言も書いていません。看板には「ぬいぐるみとお菓子のお店」とあるのみです。駄菓子屋なのに、ぬいぐるみ?気になるポイントがたくさんあります。一体、どんな歴史を辿ってきたお店なのでしょうか…?

ファンシーショップとして始まったその歴史

「キャンディポット」は今年で創業39年。

実は、最初はファンシーショップとしてオープンしました。ファンシーショップとは、主に女の子が好むような文房具やキャラクターグッズを扱っているお店のことです。

【習志野市】「駄菓子屋は原点」実籾駅近くで愛され続ける「キャンディポット」

店主のコバヤシさんは、39年間、一人でキャンディポットを守ってきました。元々、玩具関連の仕事をしていた旦那さんの影響で、自宅を改装してファンシーショップを開業。それ以前は専業主婦だったため、一人で試行錯誤を積み重ね、時には失敗し、続けてきたと言います。

特に文房具の仕入れには苦労したそうです。以前は鉛筆が50本単位で販売されていたため、販売が追い付かず、大量の在庫を抱えてしまったとか。今は仕入れ先も新たに開拓し、良い商品を提供できるように努めています。

【習志野市】「駄菓子屋は原点」実籾駅近くで愛され続ける「キャンディポット」

バブル前は店内はかなり混雑し、繁盛したそうです。その頃は、エプロンや帽子など主婦向けの商品も扱っていました。

駄菓子を陳列する際は「色合い」も気を付けています。さらに、「お菓子がいっぱいある!」と子どもたちに喜んでもらえるように、なるべくバリエーションに富んだお菓子を仕入れるようにするなど工夫しています。

しかし、現在は少子高齢化社会。周辺にいくつも営業していた駄菓子屋も、今はキャンディポットのみとなってしまいました。

「キャンディポット」のかわいらしい店名は、当時高校生だった隣の家の娘さんに考えてもらったそうです。多数の候補の中から、即決。ファンシーショップ&駄菓子屋をよく表現していると感じたそうです。

【習志野市】「駄菓子屋は原点」実籾駅近くで愛され続ける「キャンディポット」

お店の外にある看板は、「かわいい看板を作ってほしい」とお願いして作ったもらったものだそうです。

創業当時は、ぬいぐるみの商品が多く、1万円ほどする高価なぬいぐるみも売れたといいます。それを見た看板職人の方が勝手に「ぬいぐるみとお菓子のお店」と書いてしまいました。「え、コアラ?クマとかもっとかわいいイラストがあったのでは…」とコバヤシさんは思ったそうですが、おじさんの職人だったので「まあ、こんなものか」と。当時のまま変えずに今に至ります。しかし、逆に今、コアラのゆるいイラストがとてもかわいく感じますね。

現在の「キャンディポット」は駄菓子屋メイン

現在は、駄菓子がメイン。半分のスペースでファンシー文具も取り扱っています。

入り口でカゴを持って買い物をスタートします。昭和から受け継がれる駄菓子もあれば、今のはやりのお菓子もあり、迷ってしまいますね。コバヤシさんによると、最近はカラフルなお菓子が多いそうです。

レジの下のスペースでは、色とりどりなお菓子の量り売りコーナーも。

【習志野市】「駄菓子屋は原点」実籾駅近くで愛され続ける「キャンディポット」

これは駄菓子屋では珍しいのではないでしょうか?他の駄菓子屋では見かけたことがありません。

子どもにとっては夢のような売り場ですね。小さいころは親に「高いからダメ」と言われましたが、今は自由の身!

カップ(小)で150円です。

【習志野市】「駄菓子屋は原点」実籾駅近くで愛され続ける「キャンディポット」

ラムネやゼリービーンズ、チョコレートなどカラフルなお菓子を詰める時間はなんて幸せなのでしょう。

レジのところには、ケースに入った昔ながらのお菓子もあります。

【習志野市】「駄菓子屋は原点」実籾駅近くで愛され続ける「キャンディポット」

「糸ひきあめ」や、「きなこぼう」はどれも10円。当たり付きなのもうれしいですね。

1日暗算で会計をしていると疲れることも。そんなときはそろばんを使うそうですが、すると「おばさんそろばんできるんだ」と子どもに褒められるのだとか。確かに今は、お店でそろばんを使うのは珍しいですね。

店内の半分は、ファンシーショップ。はやりのキャラクター文具から、懐かしいおもちゃなど幅広く販売されています。昔のおもちゃは小さい子どもでも簡単に遊ぶことができると人気だそうです。

【習志野市】「駄菓子屋は原点」実籾駅近くで愛され続ける「キャンディポット」

特に最近売れている商品は、おもちゃの刀です。某人気アニメの影響でしょうか。取材した日も、刀を求めて男の子が訪れていました。しかし、欲しい色がなかったのか残念そうにしていると、「他の色が違う日に入るよ!」とコバヤシさん。そんなコミュニケーションや心遣いがあるところは、駄菓子屋ならではですね。

また、ハンドメイド商品も販売中。マスクやアクセサリーなど、近くに住む女性の手作り品が並んでいます。ファンシー系は、東京で定期的に仕入れており、はやりを取り入れながら選んでいます。

とにかく子どもが好き、お店が好き!

コバヤシさんは「子どもとお店が大好き」だと語っていました。子どもへの愛が感じられる配慮があり、時には厳しく叱ることも大事だと考えています。

駄菓子は、子どもでも計算がしやすい値段設定に。未就学児や小学校低学年の子どもたちも、一人でお金を握りしめて訪れるそうです。

【習志野市】「駄菓子屋は原点」実籾駅近くで愛され続ける「キャンディポット」

「今日はいくら?100円ならこれを買うとおすすめだよ~」と優しくアドバイスもします。そして子どもが決めるまで待つ。「早くしなさい」と焦らすことはしません。自分で計算して買ってもらうことが狙いです。駄菓子屋では100円でもたくさん買い物ができるので、良い勉強にもなりますね。

店舗前の自転車の止め方もしっかりと教え、事故には気を付けています。

「ただ怒るのではなく、正しいタイミングで怒ることで、子どもも理解してくれる。」

商品の扱い方など基本的な買い物の方法を駄菓子屋で学ぶことができます。こうしたお店って最近は少ないですね。

コバヤシさんのやりがいは、「人のつながり」だそうです。

小さいころから通っていた人が結婚し、お母さんになり、その子どもが訪れたりと、人の成長を知ることができると言います。時には、「昔通った駄菓子屋です」と結婚式のビデオレターを撮影する方もいるそうです。

定休日は決めていません。子どもたちがよく訪れる15時頃から17時頃をメインの営業時間にしています。

駄菓子屋は「原点」であり、「学び」がある

「駄菓子屋は原点かなと思うの」

コバヤシさんは、商売の原点、さらには子どもにとっての原点も、駄菓子屋ではないかと考えています。

【習志野市】「駄菓子屋は原点」実籾駅近くで愛され続ける「キャンディポット」

未経験ながら、子どもと直接コミュニケーションを取る中で自然と商売の方法を身に付けてきました。一方、子どもにとっても、お金の計算や買い物の方法を覚えられる場所。コンビニや大型店舗などにはない”学び”を得ることができるのではないでしょうか?

「将来は駄菓子屋さんになりたい」と言ってくれる子どももいるほど、キャンディポットは地域の子どもから愛されるお店です。

遠くから探して訪れる人や、昔通っていた人が訪れることもあります。

笑顔満開。話しているとこちらまで元気をいただけるような店主に出会い、改めて駄菓子屋で駄菓子を買うことの価値が分かりました。

今はどこでもおいしいものが手に入る時代ですが、あえて駄菓子屋で童心に帰ってみてはいかがでしょうか。

キャンディポット

住所/千葉県習志野市実籾4-24-13

営業時間/10時~17時30分

定休日/不定休

駐車場/なし

アクセス/京成本線「実籾駅」徒歩10分

問い合わせ/047-476-4295

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この記事を書いた人

明里

女子大生。レトロな商店街や遊廓史などに興味があり、千葉県を中心に日々各地を探索しています。ブログ「Deepランド」で地域の小さな歴史や建物などを紹介中。https://deepland.blog/

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