11月26日、船橋市のローゼンかみやま保育園(船橋市上山町2−288−1)で地元船橋の漁師らによる「海の授業」が行われました。

海の授業
船橋で獲れた大小さまざまな魚を見学する園児たち

公開 2024/12/27(最終更新 2024/12/18)

ちいき新聞ライター

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子から家族・地域に広げるSDGs

この企画には海光物産株式会社(船橋市湊町3-20-7)が全面協力。

同社の大野和彦社長は、漁獲高日本一を誇る船橋のスズキ漁を抱卵・産卵期を避けて5~10月にするなど、「持続的可能な漁業」への取り組みにも力を注いでいます。

海の授業
(左から)海光物産の齊藤さん、社長の大野さん、船長の弓削田さん。保育園での「海の授業」は今回が初

最初に弓削田(ゆげた)船長が、冬に獲れるコノシロについて分かりやすく説明。

コノシロも船橋が漁獲量日本一で、今年10月から市内小中学校の給食にも提供されています。

抱卵・産卵期のスズキが網にかかったら1匹ずつ海へ返す、必要な数が獲れたら次の日は漁をしないなど…魚を獲り過ぎないよう海の資源を未来のために残すことが大切、と話していました。

続いて行われたクロダイの解体実演には、皆興味津々。

見入る子どもたち
海の授業
(ドキドキ…)
海の授業
加工のプロの齊藤さん。こども食堂に参加した経験もあり、見事な手さばきと柔らかな説明で子どもたちの心をつかみます
海の授業
魚の内臓を見るのは初めての子も多いかもしれません

最後には「魚釣ってみたい!」などとキラキラした笑顔を見せてクロダイのホイル焼きを完食していました。

「食べる、感動、伝える、行動することで、これから100年先への橋渡しができれば」と大野社長は話しました。

海の授業
黒鯛のホイル焼き。味付けは塩、しょうゆ、バター

「次世代も豊かな船橋」への挑戦

海の授業
子どもたちを魚に見立てて投網漁を再現。遊びを通じて漁法への興味と関心が高まります。実際の漁で使う網の円周は約720mにも及ぶとのこと
海の授業
大興奮の子どもたち

同保育園の恒松(つねまつ)園長と海光物産の大野社長は共に「ふなばしSDGsの会」のメンバー。

「海の授業」はこの2人のつながりから生まれたコラボ企画です。

同会は「船橋が好きで船橋を良くしたい」という思いを持つ生産者や小売業者など、さまざまな職種の人たちの集まり。

現在20人ほどのメンバーが結束、各分野のプロたちが豊富な技術と経験を持ち寄り、未来も豊かな船橋にするために活動の輪を広げています。

次はどんな企画を生み出すのか楽しみです。(取材・執筆/さち)