真珠のような乳白色の宝石、母乳ジュエリーを制作する宍戸歌寿子(ししどかずこ)さん。

自身のブランドFAMSTORY(ファムストーリー)を立ち上げたのは「ハグ」への思いからでした。

公開 2025/01/11(最終更新 2025/01/08)

koji

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柏市在住。四季折々の季節の良さを探し歩いたり、地域の歴史的な名所・史跡を訪れたりするのが好きです。地域活動をいくつかやっています。農園を借りて野菜や花を育てています。Instagram/@koji_koji_39

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母乳ジュエリーで家族の絆をいつまでも

赤ちゃんは生まれてすぐにママのハグ(抱っこ)を求め、ハグされて安心するとおっぱいを探して母乳を飲み始めます。

子どもが成長してからも母乳をあげていた頃の距離を思い出し、「15年先もハグする家族でいてほしい」と語る宍戸さんですが、実は自身が高校生の頃、家族は崩壊状態だったとか。

ハグどころか会話すらなく、「本当はお母さんとお父さんにぎゅっと抱き締めてほしかった」。

そんな経験があるからこそ家族の絆を大切に思い、いつまでもハグできる関係が続くようにと母乳ジュエリーを制作しています。

母乳ジュエリー作家 宍戸歌寿子さん(流山市在住)
宍戸歌寿子さんと娘の希糸ちゃん

一人一人のエピソードを形に

ジュエリーを依頼すると母乳送付キットが送られ、それに母乳を採取して宍戸さんに送ります。

「毎日のように届く依頼主からのキットには、母乳への思いをつづった手紙が同封されていることがほとんどで、そのエピソードを読みながら一つ一つ制作しています」と宍戸さん。

母乳ジュエリー作家 宍戸歌寿子さん(流山市在住)
やさしいミルク色の母乳ジュエリー

作る上での難しさは母乳の性質が一人一人違うこと。

母乳を固めてパウダーにする際、脂質の割合によってパウダーにする時間が異なるのだそうです。

「母乳育児は、外から見ればただおっぱいをあげているだけかもしれませんが、ママからすると日常が180度変わるもの。つらくて涙する理由でもあり、幸せ過ぎて涙する理由でもある、ママにしか分からないストーリーが母乳に詰まっている。それを形にする仕事にやりがいを感じます」と語ります。

Instagram/@famstory_official