障がいのある人たちが描くフォント(文字)やパターン(絵)を自由に使える「イチカワフォント」。デザインと福祉の新たな可能性が見えてきます。

イチカワフォント
河津天太さんが「おさるのしっぽふぉんと」で描いてくれました

公開 2025/06/10(最終更新 2025/06/10)

ゆき

ゆき

元々インドア派でしたが、市川市に住み始め街歩きが趣味に。島巡りもしています。がんサバイバーサポート中。医療・介護にも興味あり。ネコとお笑い好き

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デザイン×福祉の新しいカタチ

「障がいのある人たちの工賃は月平均1万5千円から2万円ほど。ベースアップするのが最大の目的」。

そう話すのは障がい者アートの支援団体「あそ美」代表・佐藤宏之さん。

注目したのが渋谷区とデザイン学校、障がい者支援事業所とが連携して始まった「シブヤフォント」。

障がい者とデザイナーが協力して作成し、無料フォントで拡散。

有料パターンや企業からの利用料で収益を生みながら福祉へと還元してゆくという仕組みです。

イチカワフォント
全国から集まった「ご当地フォント発表会」の様子
イチカワフォント
左から佐藤さん、河津天太さんのお母さん、名倉ゆみこさん

現在、グッズや自動販売機、市区町村の名刺など幅広く採用され、「ご当地フォント」として全国に展開中。

佐藤さんは地元で活躍する「いちかわ市民文化ネットワーク」の名倉ゆみこさん、安西真幸さんと共に「イチカワフォント」のプロジェクトを立ち上げ、今年3月、公開しました。

イチカワフォント
「イチカワフォント」で作ったTシャツを着た佐藤さんと名倉さん

イチカワフォントの特徴とこれから

「居場所作りの活動の中から生まれたものなので一人一人とのつながりが深く、特性を生かした作品が出来上がりました」と語る名倉さん。

動物大好き河津天太さんの「おさるのしっぽふぉんと」や得意の織物を文字にした小杉優美さんの「刺し子R」など、個性豊かな作品が並びます。

イチカワフォント
河津天太さん作「おさるのしっぽふぉんと」
イチカワフォント
こちらも「おさるのしっぽふぉんと」
イチカワフォント
安田直樹さん作「NAOKIFONT」
イチカワフォント
「NAOKIFONT」で「ちいきしんぶん」のロゴを描く安田直樹さん
イチカワフォント
カラフルな野菜のパターンを描く平野栄さん

「まず無料のフォントを使ってほしい。そこから障がい者アートの底上げを図りつつ、地元を盛り上げていければ」と佐藤さん。

イチカワフォントを使うことで楽しく社会貢献できそうです。

イチカワフォント
イチカワフォント使用例(名刺)
イチカワフォント
イチカワフォント使用例(Tシャツ)

※個人使用のフォントは無料。パターンは500円。企業・団体は使用料が必要
※詳細はホームページをご確認ください

ホームページ/https://www.gotouchifont.jp/