動物病院が運営する「保護猫ハウスろくねこ」は、猫と遊びながら、人と猫の間の問題を知ることのできる場所です。

公開 2025/09/16(最終更新 2025/09/09)

ちいき新聞ライター

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猫が落ち着いて暮らせる環境を

松戸市新松戸の住宅街にある「保護猫ハウスろくねこ」。

新しい飼い主を見つけるための施設ですが、保護猫との触れ合いを楽しむことが目的でも可。

「マンション住まいで猫を飼いたくても飼えない」という人も多く訪れます。

動物福祉を考える 「保護猫ハウスろくねこ」

室内にはテーブルやクッションなどが置かれ、リビングルームのよう。

譲渡前後の環境のギャップを減らすべく、普通の住環境に近い状態にしているためです。

動物福祉を考える 「保護猫ハウスろくねこ」
リビングルームをイメージした店
動物福祉を考える 「保護猫ハウスろくねこ」

この施設を運営するのは動物病院(株)石山生産獣医科代表、獣医師の石山大(いしやま だい)さんです。

「身近な場所で猫に関する問題が多いと知り、施設をオープンしました。保護猫の背景には野良猫を取り巻く問題や、多頭飼育崩壊、高齢の方が飼えなくなるなどの原因があります。保護猫を通して身近な社会問題を知ってもらえたら」と話しています。

動物福祉を考える 「保護猫ハウスろくねこ」
牛の治療や繁殖管理を支援する生産獣医療を専門としてきた石山大さん

人と動物とが良い関係を築くために

ケージには猫の名前、性別、年齢から性格、健康状態、触れ合い方まで書かれていて、それぞれの猫に適した接し方で楽しんでほしいという思いが伝わります。

動物福祉を考える 「保護猫ハウスろくねこ」
猫におやつをあげたりもできます

保護猫の譲渡会は月1回。

「動物福祉の普及」という理念から、希望者は施設に複数回通って猫との相性を見極めてから譲渡を受けるシステムで、譲渡後のミスマッチを防ぎます。

動物がストレスなく健康に暮らすために、生態に合わせた飼育環境や病気の予防・治療などが欠かせません。

動物福祉を考える 「保護猫ハウスろくねこ」

石山さんは「今後もトークイベントや交流会を通じて、人間と動物が一緒に暮らすために必要なことを伝えていきたい」と語りました。

(取材・執筆/なかゆう)

保護猫ハウスろくねこ
住所/千葉県松戸市新松戸6の68の1 恩田ビル1階
電話番号/047-382-5454
定休日/月・火・金曜
ホームページ/https://i-promed.jp/business/rokuneko/