千葉県多古町で生まれたブランド豚「元気豚」。飼育から加工・販売まで手がけるジェリービーンズを取材しました。
公開 2025/10/21(最終更新 2025/10/20)

まりか
ネコと旅、お酒を愛する50代。特技は迷子になることなのに、よく道を聞かれます。両親、伯父夫婦の介護に翻弄されつつ、かわいい、おいしい、のんびりを求めてさまよう日々をinstagramに綴っています。本業は社会福祉士。★Instagram★@neko_marika
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米どころ多古の田んぼの真ん中に、オレンジと緑の「元気豚」ののぼり旗。
豚の生産から加工、販売まで手がける株式会社ジェリービーンズが運営するお肉の工場直売所です。
「農場直送のおいしさを食卓へ届ける」をコンセプトに、地域の人たちに親しまれています。
野菜農家を営んでいた両親が畑の堆肥作りのために数匹飼っていた豚を見て、内山利之社長が養豚業を始めたのが1979年。
1992年に養豚事業を法人化し、2000年には加工販売を開始しました。

「豚は利口できれい好き。いかに豚たちのストレスを取り除き、快適に生活できるようにするかを常に考えています」と語るのは、販売統括部長の松元雄輝さん。
血統にこだわった豚たちを、成長ステージに合わせてストレスを少なく抑える環境で飼育しています。
季節変動の影響を受けにくい「ウインドレス豚舎」と、鼻で土を掘って餌を探す本能を引き出す「おが床豚舎」を使い分けるなど、細心の注意が払われています。
大切に育てられた豚たちは、「元気豚」のブランドで千葉県内や都内のスーパーなどにも並びます。
うまみが集約する脂身に甘みがあることと、サシの入った柔らかな肉質が特徴です。

手間のかかった一皿を気軽に食卓へ

看板商品の煮豚は、豚肉の味を引き立てる保存料、化学調味料不使用のシンプルな味わい。
ギフトで贈られた人が「また食べたい」と、注文を入れてくれることも多い、大人気の逸品です。
直径5cmはある元気豚大粒肉焼売(しゅうまい)は、一つ一つ手包みでふっくら。
何も付けなくてもおいしくいただけます。
松元さんイチオシの粗挽きハーブフランクフルトソーセージは、ビールのお供にもぴったり。
「湯煎で解凍したらフライパンで焼いて、パリッとした食感をぜひ楽しんでください」。
どれも、ふるさと納税の大手サイトで上位にランクイン、レビューも多数寄せられている全国区の人気商品です。

他にも、2種のタレを使って1週間かけて作られるあぶり焼きチャーシューや、使用するお肉は豚肉のみにこだわったポークハンバーグ、豚丼の具、しょうが焼きなど、食卓の主役にしたいものばかり。
レンジで温めれば食べられる手軽さは、忙しい日の夕飯の心強い味方です。
育ち盛りの子どもだけでなく、おいしいお肉を食べたいシニアたちにも大人気だそう。


多彩な社員が活躍できる働きやすさ
ジェリービーンズの社名は、「多彩な人材が長所を発揮しながら成長できる会社にしたい」という内山社長の思いが込められているそうです。
生産から加工、販売まで手がける6次産業化にいち早く取り組み、専門性も国籍もさまざまなスタッフが活躍しています。

農業を学んで入社する若手スタッフも多く、社員の4割以上を20代、30代が占めます。
「豚を育てる人、商品にする人、食卓に届ける人。スタッフそれぞれの努力を無駄にしない」という内山社長の思いが、働きやすさにもつながっています。

安全安心を伝える地元での食育活動
同社は、地元の食育にも積極的に協力しています。
社内の獣医師免許所持者が実物大の豚の絵を持参して、学校に出向いて養豚に関する授業を行ったり、職業体験で子どもたちが直売所のレジに立つことも。
地域社会に愛される持続可能な養豚を目指したい、という企業理念を感じることができます。
地元千葉で育まれたおいしいお肉、家族やお友達とわいわい楽しみませんか。
大切なあの人へのギフト、1年間がんばった自分へのごほうびにもどうぞ。

