「誰もいないなら、私たちがやろうよ」
妻の言葉をきっかけに家業を継ぐ決心をした梨農家4代目・時田弥寛(やすひろ)さん。直売所から始まった活動は、地域をつなぐ「鎌ケ谷すすむマルシェ」へ発展。形の悪い梨をおいしいスイーツやドリンクに生まれ変わらせる試みも広がり、フードロス削減にも貢献しています。

公開 2025/10/31(最終更新 2025/10/31)

ハマミエ

ハマミエ

鎌ケ谷出身&在住のフリーライター。趣味はドライブと食べ歩き。温泉とコーヒーとウクレレが好き。生まれ育った鎌ケ谷の知られざる(?)魅力を発信して地元を元気にしていきたいと思っています。https://lit.link/hamaemi

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直売所から広がる梨とまちの未来

梨農家の次男として育った時田弥寛さんは、妻・華央梨(かおり)さんの「誰もいないなら、私たちがやろうよ」という言葉に背中を押され、家業を継ぐ決心をしました。

現在は、平日は会社員、週末は農業に励む「二足のわらじ」生活をしながら、4代目として家業の味を受け継ぐ努力を続けています。

時田弥寛さん・華央梨さんご夫妻
時田弥寛さん・華央梨さんご夫妻

2023年、通りに面した場所に直売所を新設。

「せっかくならおしゃれな空間に」と、木のぬくもりを感じるスペースを作りました。

しかし、梨のシーズン以外はシャッターを閉めたまま。

「駅から近い立地を生かして地域を明るく元気にしたい」と、翌24年から、直売所で「鎌ケ谷すすむマルシェ」を開催。

時田弥寛さん・華央梨さん マルシェの様子
マルシェの様子
時田弥寛さん・華央梨さん 昨年のマルシェの様子
昨年のマルシェの様子

カフェやスイーツ、小物販売などが出店し、出店者や来場者同士のつながりが広がりました。

出会いがつないだ新たな挑戦

マルシェで知り合った縁から、飲食店との新しい取り組みもスタート。

形が悪く出荷できない梨をドリンクやスイーツに加工してもらい、この夏だけで約310kgものフードロス削減につながりました。

「マルシェで出会った人たちのおかげで、新しいことに挑戦できた」と弥寛さん。

「人が動けば、まちがにぎわう。くぬぎ山から地域の輪が広がれば」と笑顔でした。

鎌ケ谷すすむマルシェ
場所/時田園直売所
住所/千葉県鎌ケ谷市くぬぎ山5-3-16
Instagram/@susumuno_7483
※11月4日の鎌ケ谷すすむマルシェは延期になりました