「おいしく食べて、心も体もキレイに」
管理栄養士・金子あきこさんが、自身の経験から生み出したのは、おからを使ったやさしい生ケーキ。素材にこだわり、体にやさしく、しっとりおいしい。10年後も笑顔でいられるように…そんな想いを込めたスイーツです。
公開 2025/11/09(最終更新 2025/11/04)
優
「ちいき新聞」で記事を書かせて頂ける幸運にとても感謝しています。取材で訪れた街でのカフェ巡りは私にとって楽しい至福の時間。プロフィールの写真は「南房総に咲く幸せを呼ぶ花」カレンデュラです。取材で一番好きな花に出会えたこと‥うれしいです。すべての記事に「ありがとう」の気持ちを込めて!
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「おいしく食べてキレイになれる」
そんな夢をかなえてくれるのがパティスリー・ティエラのおからの生ケーキ。
管理栄養士の金子あきこさんが自身の切実な経験から開発したスイーツです。
若い頃ダイエットを試みてはリバウンドを繰り返していた金子さん。
栄養の偏りから体調を崩したこともありました。
太りやすいのは親からの遺伝や体質と諦めていたそうです。
それを覆したのは、結婚で知った夫の実家の料理。
ご飯とみそ汁を中心に、納豆や漬物などの発酵食品を組み合わせた和食です。
妊娠太りに悩んでいた頃、まねしてみたところお通じも良くなり自然と体重は減って、スムーズに減量に成功。
太る原因が遺伝や体質だけではなく「食習慣」にもあることに気が付きました。
「一日3回のバランスの良い食事」がいかに大切なのかを身をもって実感することができたのです。

それまでは高齢者施設で栄養士として献立作りを中心に利用者の健康を支える仕事をしてきましたが、「自分の体験を基に、より多くの方へ正しい食の情報を伝えたい」と、管理栄養士の資格を取得し、セミナーやブログなどで積極的に発信。
さらに「健康に働ける高齢者を増やしたい」とAricofood株式会社を設立しました。

今日の食事が10年後のキレイをつくる

高齢者施設で感じたのが「年を重ねても元気に活躍する人と老け込んでしまう人」の違い。
思い当たったのが40〜50代の食習慣でした。
「若い時からの食習慣が高齢になった時の元気につながる」
これまで言葉で伝えてきたことを「食品」という形にして届けよう―そう考えた金子さんは食物繊維が豊富なおからを使い、40~50代女性をターゲットにしたスイーツの商品化を思い立ちます。
廃棄が多いおからを活用することで食品ロスに貢献する上、腸内環境が整うおいしいスイーツとして形にしました。
新たな挑戦に慎重な声もあったのですが、金子さんは自分を信じて「おいしさ」への挑戦をスタートしました。

おから特有の「ぱさぱさ感」は米油とバターでしっとりと。
少量のアルコールで豆臭さは解消、冷凍することで長期保存も可能になりました。
こうして腸に良いおからの生ケーキが誕生。
事業の一環として立ち上げたお菓子ブランド「パティスリー・ティエラ」から販売が始まりました。
「しっとりと味わい深くとてもおからとは思えない」「ダイエット中も罪悪感なく食べられる」と特に大人女子に人気。
腹持ちが良く、朝食や軽食にもぴったりです。


小麦粉や米粉不使用のこのケーキは、「リッチカカオ」、「オレンジピール」、「ラムレーズン」、「アールグレイ」、船橋産のコマツナ入り「小松菜」の5種類。
2026年1月には千葉産ピーナツを使った「ピーナツ」が新登場します。
保存料、着色料、安定剤、増粘剤は加えていないので健康志向の方への贈り物としてもおすすめです。
何より今日も頑張る自分へ、10年後の「キレイ」をプレゼント。
食の情報が氾濫する現代、正しい情報を届けるために栄養士の活躍できる場を増やしたいと考える金子さん。
今後おからを日本全国、さらに海外にも広めていくことに意欲を燃やしています。
