谷津(やつ)の里山を守り育てるため、森の手入れやイベントを実施中。
さらに休耕田を再生するプロジェクトが始動しつつあります。
公開 2025/12/05(最終更新 2025/12/04)
koji
柏市在住。四季折々の季節の良さを探し歩いたり、地域の歴史的な名所・史跡を訪れたりするのが好きです。地域活動をいくつかやっています。農園を借りて野菜や花を育てています。Instagram/@koji_koji_39
記事一覧へ流山の谷津の里山を守る

流山市の古間木(ふるまぎ)地域には、貴重な里山の自然、特に「谷津」と呼ばれる雑木林と水田が一体となった環境が残されています。
「ふるまぎ里山ミュージアムを実現させる会」は、この環境を次世代に継承するため、地域全体をフィールドとした「生きたミュージアム」構想を掲げ、他団体と連携し、森の適切な手入れや環境再生に向けた活動を行っています。
連携団体の一つ、「Social Green Projects(ソーシャルグリーンプロジェクツ) in NAGAREYAMA」は、「マイモリプロジェクト」という市民参加型の体験イベントを定期的に実施。
伐採した樹木を有効活用したり、土中環境改善という手法でのワークショップを開催したりしています。
これらの活動を通じて、参加者は里山の暮らしや自然環境への理解を深め、自分たちの手で地域を守り育てる意識を育んでいます。

荒廃した休耕田の再生プロジェクト

「ふるまぎ里山ミュージアム」にとって、荒廃した休耕田の再生は最重要課題の一つです。単なる稲作の復活以上の深い意義を持っているからです。
第一に生物多様性の回復です。谷津田は水辺と陸地の生態系をつなぐ独自の環境で、メダカや水生昆虫、鳥など多様な生き物の宝庫です。休耕田を復活させることで、失われつつある地域の生態系ネットワークを強化し、生命の循環を取り戻します。
第二に環境教育と地域交流の場としての役割です。田植えや稲刈りといった農作業体験は、子どもたちの食育や自然学習に絶好の機会を提供します。
第三に景観保全と防災機能です。手入れされた水田は美しい日本の原風景を形成し、地域の魅力を高めます。また、雨水を一時的に貯留する機能は、地域の治水対策としても有効です。
荒れた休耕田を「活(い)きた田んぼ」として再生させることは、流山市古間木、野々下、長崎にまたがる里山(通称「ふるまぎの里山」)が持つ多様な価値を再生し、人と自然が共生する持続可能な地域づくりに不可欠な挑戦です。
「成功には地域住民の理解や、関心を持ってくれる方々の協力が必要です」と担当者は語りました。

里山で土の中の改善を学ぼう!ワークショップ
日時/12月13日(土) 午前9時30分~午後3時
場所/マイモリ ※詳細は参加者に個別連絡
住所/千葉県流山市長崎2
入場料/大人500円、子ども200円(ワークショップ参加費は別途)
問い合わせ
メール/sgp.nagareyama@gmail.com マイモリプロジェクト
メール/saisei.pj@gmail.com 休耕田再生プロジェクト
ふるまぎ里山ミュージアムを実現させる会/https://sites.google.com/view/satoyama-museum/