2020年は、菅原孝標女が市原から京に出発してちょうど1000年。

市原市はこの節目を記念して、「更級日記千年紀文学賞」を創設、全国から作品を募集します。

【市原市】更級日記千年紀文学賞を創設、全国から作品を募集中!
菅原孝標女

公開 2021/02/01(最終更新 2022/03/08)

ボノ

ボノ

横浜から千葉に移り、ちいき新聞でライターを始めました。取材は歴史物・行政関係が多め。今は卓球を週に7回、ジムで泳いだり、ピアノ教室&弾き語りのライブをやったりと、とても充実した毎日を楽しく過ごしています!

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1000年の節目の年を記念

『源氏物語』への愛なども文中につづられる回想記、菅原孝標女の『更級日記』。

父親が上総国の国司の任務を終え、京へ帰るところから始まります。

上総国の国府は現在の市原市に在ったとされ、県知事の役職は当時、国司と呼ばれていました。

菅原孝標は上総国の国司となり京から下り、その娘は多感な少女時代の4年間を市原で過ごし、晩年、自分の半生を記しています。

菅原孝標女が市原から京に出発して、2020年でちょうど1000年となりました。

市原市では『更級日記』のように暮らしや文化、風景、心の機微、感動を文字に表してほしいと「更級日記千年紀文学賞」を創設、全国から作品を募集します。

そして作品を通じ、書く人・読む人が市原への誇りと愛着を持ち、新たな発見を見つけてほしいとしています。

この文学賞は、今年限りではなく毎年募集する予定です。

【市原市】更級日記千年紀文学賞を創設、全国から作品を募集中!

一般の部と小中学生の部で募集

一般の部は、市原の地名や人物、自然などを取り入れた小説・紀行文・随筆。年齢・住所は不問。

応募は1人1点。

小中学生の部は「家族」をテーマにした短歌で、住所は不問。

応募は1人2首まで。

ウェブサイトで応募申込書を入手、作品と共に、一般の部はメールか郵送で、小中学生の部は郵送で応募のこと。

一般の部の選考委員はエッセイストで元NHKアナウンサーの加賀美幸子氏と国文学者の島内景二氏他。

選考委員長は、千葉県に縁の深い作家の椎名誠氏。

【市原市】更級日記千年紀文学賞を創設、全国から作品を募集中!
選考委員長 椎名誠氏

小中学生の部の選考委員は短歌の有識者。

応募期間は3月1日(月)〜31日(水)必着で、8月ごろにウェブサイトなどで入賞者を発表します。

入賞者には記念品・賞金などを贈呈します。

市原市の担当者は「ずっと市原を舞台にするのではなく、どこかに市原の事が入っていれば良いのです。あなたの生活の一部や考えを気軽に文にしませんか。大勢の人の応募をお待ちしています」と話しています。

菅原孝標女が書いた『更級日記』は、平安貴族を描いた『源氏物語』のように派手で特別な物語ではなく、何となく今の私たちの生活と似ている世界を描き、人生の苦労や悲しみ、憧れを書いています。

人生を思い起こし、その中に「市原」にちなむ話があったらペンを執ってみてはいかがでしょう。

応募・問い合わせ/ 0436-23-9853

市原市ふるさと文化課