リニューアルされた古墳・はにわ博物館。
これまでの80体に加え、さらに100体の埴輪が楽しめます。
多様で造形の細かい芝山ならではの埴輪をご紹介します。

公開 2021/05/03(最終更新 2021/05/28)

リニューアルされたはにわ博物館
2021年4月、芝山町立芝山古墳・はにわ博物館がリニューアルオープンしました。

展示されている埴輪の総数は約180体。
その中心は、観音教寺発案の下、1956(昭和31)年に実施された殿塚・姫塚の発掘調査で出土したものです。
その埴輪を含む約100体が今回町立博物館に寄託され、もともとあった約80体と合わせて一堂に展示されることになりました。
博物館は大きく分けて三つの展示室からなります。
第1展示室は、芝山町を含む、山武地域から出土した埴輪が展示されています。

第2展示室では、古墳時代の衣食住にまつわる展示。
「芝山はにわ祭」で使われる古代の儀式の衣装を見ることができます。

また、竪穴住居の復元模型があり、中に入って内部を体験することが可能です。
第3展示室では、石器や縄文土器、土偶、墨書土器などが展示されています。
殿塚・姫塚古墳と葬列の埴輪
芝山周辺には多くの古墳があり、多数の埴輪が出土しています。
中でも殿塚・姫塚古墳からは多数の埴輪が発掘されており、その保存状態も極めて良好です。
姫塚からは、馬子に馬、武人、首長と考えられる座った姿勢の男、ひざまずく男、巫女や琴を弾く人など、45体の多様な埴輪が並んだ状態で発掘されました。
葬列を模したものと推測され、「葬列の埴輪」と名付けられました。

そのうちの1体、武人の埴輪は高さが163㎝ほどもあり迫力があります。

衣類や装飾品、武具などの造形が細やかで、表情も豊かです。
殿塚の埴輪は、動物や道具を模した埴輪など、多様な形状の埴輪が出土しています。
同じ展示室内で見られる下総型の埴輪と比較すると、殿塚・姫塚の埴輪がいかに細部にこだわっていたか、当時の職人の技術の高さを知ることができます。

「他の地域の埴輪には見られない大きさ、多様性、細部の表現をぜひ見に来てください」と館長の奥住さんは語っています。(FOSSA)
芝山町立芝山古墳・はにわ博物館
住所/千葉県山武郡芝山町芝山438-1
休館日/月曜日と祝日の翌日(月曜日が祝日の場合はその翌日)、年末年始
開館時間/午前9時~午後4時30分
料金/大人 200円、小人(小・中学生)100円、65歳以上 140円、障害者とその介添者 無料(障害者手帳を提示)
問い合わせ/0479-77-1828