船橋市立三咲小学校5年の原菜都美さん(10歳)は、スポーツクライミングちばジュニア強化指定選手。
「2021年度スポーツクライミング千葉オープン」リード競技オープンカテゴリー女子の部で中学生、高校生を抑えて堂々と優勝に輝きました。

公開 2021/06/04(最終更新 2022/03/08)

編集部 ゆりか
編集部所属の取材記者。白井市出身、船橋市在住。コンテンポラリーダンス、ヨガ、ズンバ、バレエなどとにかく踊るのが好き。取材執筆も好きだが、地図が読めないため取材前はいつも軽く迷う。食べ盛りの夫と3人の子育てに奮闘中。
記事一覧へテレビ番組がきっかけで夢中になったクライミング
小柄な体をバネのようにしならせてホールドに飛びつき、手足を目いっぱい伸ばしてグイグイと登る姿は、地球の重力が消えてしまったようです。
菜都美さんがクライミングに興味を持ったのは5歳の時。
テレビでアイドルが高い壁を登る姿が楽しそうだと言います。
近くのジムで挑戦してみたら楽しさに魅了され、毎週通うように。

始めて間もなく素質を見出された菜都美さんは、小学生になると同時に競技選手を目指し、本格的に専門指導を受けるようになりました。
小学1年生で「筑波嶺杯2017年」キッズカテゴリー初優勝、3年生まで毎年「ノースフェイスカップ」の地区予選会を勝ち抜き全国本戦に出場、4年生で「千葉県小中学生スポーツクライミング大会」小学生女子の部優勝。
小学生女子の中からただ一人最年少でちばジュニア強化指定選手に選出されたのです。

「登る」を追求する求道者
クライミングの魅力は「ゴールまでの手順を考えながら登るので、集中力が高まり楽しさが増してくる」ことだそうです。
数々の大会で実績を重ねてきた菜都美さんですが、グレードの高い課題が登れず、泣きながら練習することも。
手のひらを見せてもらうと、きゃしゃな体つきとあどけない笑顔からは想像できないような節くれだった手。

指紋の薄くなった指先からは壁と悪戦苦闘した努力の跡が垣間見えました。
将来は野口啓代選手のような強くて世界で活躍できる選手を目指しているという菜都美さん。
高みを目指して、今日も一歩ずつ壁を登り始めます。