埼玉県越谷市東柳田町4-13「そばうどん朝日屋」2代目店主の岡田博義さん(58)が、懐かしい写真を見せてくれました。
ネガをデジタルスキャンしたことで「発掘」された何げない一コマ。
懐かしい? それとも新鮮?
公開 2021/08/14(最終更新 2021/08/06)

開かずの踏切として有名だった昭和の頃
昔の手巻きのフィルムカメラは、新しいフィルムをセットすると最初の数枚分を「無駄撮り」してから使い始めていました。
岡田さんは、ネガから写真をデジタル化できるフィルムスキャナーを購入し、取り込んでみたところ、当時は現像しなかった無駄撮り写真に、店の前を走る東武伊勢崎線の踏切の風景がいくつも収められていました。

「無駄撮りだから、店の前の踏切だとか何てことのない景色が写っていて、かえって趣があるね。東京の八丁堀で修業していた父が独立して、この場所に前身の朝日屋食堂を開いたのが1965(昭和40)年で、当時私は3歳。これらの写真は昭和50年代の写真かな」と岡田さん。

この区間の東武伊勢崎線の高架化は93〜94(平成5〜6)年のこと。
「越谷駅が近いから電車のスピードが遅いし、朝夕のラッシュ時なんて『開かずの踏切』として有名だったんだよ。週末はヨーカドー(現ALCo越谷)に出入りする車も増えるから大渋滞。うちも当時は出前が多かったから、大変だった。でも店の前で渋滞することでお客さんを呼ぶ効果もあったのかな。とにかく忙しかったよ」と振り返ります。

越谷に長年暮らす人には懐かしく、若い人には「こんな時代があったんだ」と新鮮に映ることでしょう。
子どもたちの夏休みの自由課題にするのも一興では。

こんな写真も発見!
そば屋の出前といえば、うそか誠か、この曲芸師のような肩担ぎ。
ちなみにカラー写真は、現在、春日部市藤塚2371-32に「めん房 朝日屋」を構える時田信吉さんの若き修業時代の姿。
電話番号/048-962-3901 岡田