村上緑地公園に、この10年でにぎわいが戻りました。

秋のお彼岸にはあでやかな深紅の花が燃えるように咲き乱れる幻想的な風景が出現します。

※この記事は2021年9月25日に更新されました。

八千代市の公園にある彼岸花
昨年度八千代市花と緑の写真コンクール 一般の部・最優秀賞受賞作 岩井時雄さんの「紅の園」

公開 2021/09/21(最終更新 2022/03/09)

瑞希

瑞希

勝田台・志津界隈で子育てもはや15年。佐倉の自然と歴史の魅力にハマり、まち歩きガイド中。家庭菜園と散歩とハモるのが大好き。心燃やしている人との出合いがエネルギー源です。

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公園に愛着を持つ人が増えた

2013年、旧八千代市環境緑化公社(現・公益財団法人八千代市地域振興財団)は「赤いじゅうたんのように彼岸花の咲く公園」を目指し、募集したグリーンサポーター(市民ボランティア)さんたちと共に、公園内に彼岸花生育エリアを広げ始めました。

反り返った赤い花弁からおしべ・めしべが長く突き出た妖艶な花に蜜を求めてクロアゲハなどは来ますが、受粉してもタネはできません。

生育地拡大には、葉が枯れた後に肥大した球根を傷つけないように手で掘り上げ、分球して、7月頃までに埋め戻す作業が必要でした。

幸い落葉樹の葉が積もるふかふかの肥沃な土は、彼岸花の成長に適したよう。

多い年は30人を超えるグリーンサポーターが作業に参加し、9年間で約20万球の球根を植え付け、生育地は1万7千平米にまで広がりました。

今年はコロナ禍でもあったため人数を絞り、梅雨明け後に職員とボランティア計8人が、花の少ない場所を補い約1万5千球を植えました。

グリーンサポーターは栽培作業だけでなく開花を見守る案内役も務めてきました。

「公園に愛着を持つ人が増え、家族連れの公園利用が増えてきたようだ」と財団職員の井上さんも喜びます。

クロアゲハと彼岸花
クロアゲハと彼岸花

今年は見逃せない絶景出現

この公園の彼岸花は、丘陵地の木立の中に群生します。

低地から見上げれば、手前から奥まで遠近感ある紅色のグラデーションを楽しめるのが特徴。

また、「より道」と看板の出ているポイントでは、ベンチに座って360度ぐるりと深紅の彼岸花に囲まれる感覚を味わうことができます。

もちろん例年ここは人気の撮影スポットです。

この他、市民から寄贈された、球根から増えた「白い彼岸花」の神秘的な姿はもちろん、深紅の群落中に突然生まれる黄色やピンクなどの花を見つけるのも楽しい。

今年はお盆に咲く「小彼岸花」の開花が遅れ、遅咲きの「彼岸花」が早まり両方が一斉に咲きそろう「豪華な花畑が出現する年になりそう」と井上さんも期待します。

深紅のじゅうたんがどこまでも続く幻想的な森のお散歩はいかがでしょうか。

★新型コロナウイルス感染防止のため、今年の「彼岸花祭り」は中止。開花期の彼岸花を安全に楽しんでもらうために、下記期間中はコロナ感染症対策テントと臨時駐車場を設置しています。

※今年は例年よりも開花が10日ほど早まったため、2021年9月25日現在で満開のピークを過ぎ、見頃を終えました。

村上緑地公園
設置期間/9月18日(土)~10月3日(日)午前9時半~午後4時
住所/千葉県八千代市村上901-2、他
駐車場/常設54台・臨時駐車場約50台・水洗トイレ有
電話/ 047-458-6446 
公益財団法人八千代市地域振興財団・緑化推進事務所