印西市在住の高校2年生日野勝太さんが、同市出身者として初の囲碁のプロ棋士となりました。
囲碁を始めて11年、目標は、棋聖などのタイトルを持つ井山裕太さんです。

公開 2021/12/31(最終更新 2023/02/03)

ソバ
大手新聞社の記者を続け、定年延長も終わったので、地域の話題を取材したいと、地域新聞様にお世話になっています。明るく、楽しく、為になる話題を少しでも分りやすく紹介したいとネタ探しの日々です。子どもの頃から麺類が好きなのでペンネームにしました。
記事一覧へ5歳で始めた囲碁 高林七段最後の弟子
日野さんは、父親・勝彦さんが趣味で囲碁を楽しんでいた影響で、5歳の時に囲碁を始めました。
2019(令和元)年7月に亡くなった高林拓二・七段の最後の弟子で、先輩には十段のタイトルを持つ許家元さんがいます。
囲碁のプロ棋士を目指し、日本棋院の院生として長らく研さんを積み、今年4〜6月にリーグ戦で行われた夏季採用枠に挑戦。
その結果、日野さんは4月に2位、5月に1位、6月に3位となり、総合成績1位で見事合格に至りました。
「接戦が続いたが、緊張しないよう、リラックスして自然体で戦えました」と大会を振り返ります。
対局の部屋にはすぐに入らず、対局をできるだけ意識しないように、外で過ごしたというエピソードも。
自分自身の囲碁については「攻めも守りもバランスの取れた碁」だと話します。
対局した囲碁をAI(人工知能)に分析してもらい、良かった点、悪かった点を自分なりに検討するといいます。

試採用でデビュー 本因坊戦予選初勝利
プロとしての活動は来年4月からですが、プロの試採用として対局を始め、10月の第78期本因坊戦予選Cで初勝利を挙げました。
「序盤は苦しかったが、中盤で逆転できた。自分もやれると思った」と、その時の手応えを熱く語ります。
日野さんは現在高校2年生。
好きな科目は社会、苦手は英語。
大学進学はせず、囲碁に専念する予定です。
気分転換は小説を読むこと。
以前は江戸川乱歩の推理小説を愛読していましたが、現在は東野圭吾の作品を読んでいるといいます。
1日最低6時間は稽古に励む中で感じる囲碁の魅力は、「自分が考えるように自由に打てること」。
兄弟子の許家元については、「攻めが強く、相手の手をよく読んでいる」と尊敬します。
また、日野さんが目標とする、井山さんについては、「隙がなく、精神的に強い人」とまぶしく語ります。
今後の活躍に期待し、応援したいです。