柏市松葉町2丁目。
すずかけ通りの一角にあるNPO法人ラ・コパン「こども食堂」。
たくさんの子どもたちが温かいご飯を食べに集まっています。

公開 2022/03/04(最終更新 2022/02/28)

子どもたちを見守りたい
子ども食堂は毎週木曜日の午後5時に開催されています。
一度に食事ができる人数は十二、三人が限度で、食べ終わったら交代するルールです。
始めたばかりの頃は誰も来なかった日もありましたが、今では30人近くの子どもが来る日も。
また、食事ができるのは子どもだけで、親子で来た場合、親は外で待つことになっています。
子ども食堂がオープンしたのは約1年半前。
新型コロナウイルスの第2波が始まった頃で、開設の理由は意外にも「たまたま近くに空き店舗ができたから」でした。
偶然がきっかけではあったものの、発起人の仙波さんは数年前に起きた幼児虐待事件がずっと頭の片隅にあったといいます。
「どこかで手を差し伸べられなかったのかな。誰かが目を向けることができなかったのかな、と心に残っていました」と語ります。
仙波さんはこの地域で介護事業所を経営。
お年寄りが集うコミュニティーカフェを開いていたので、「いつか子どもの居場所も作れたら」と思い続けていたといいます。
また、理事の鈴木さんは長年、登下校のスクールボランティアをしており、近くの小学校の子どもたちとは仲良しで、校長先生とも顔見知りです。

地域をつなげて、できることを少しずつ
「おみそ汁を作らない家庭が多いらしく、ここに来るまで飲んだことがない子もいました。『おいしい』ってお代わりしたことを、時がたってふと思い出してくれたらうれしい」と仙波さん。
いつ頃からか、献立には必ずおみそ汁を出すようになりました。
食材のほとんどは地域住民からの寄付。
配膳も6人のボランティアスタッフが手伝います。
家賃などの経費は、「料理などの運営は手伝えないから」と毎月1000円を寄付するサポーターメンバーが支えます。
「これまで続けてこられたのは、支えてくれる皆さんの力添えがあってこそ」と仙波さんは感謝します。
サポーターメンバーについての詳細は問い合わせください。(取材・執筆/しんう)
NPO法人ラ・コパン「こども食堂」
日時/毎週木曜日、午後5時~午後7時
場所/千葉県柏市松葉町2-15-8
料金/無料
電話/ 04-7128-6871