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【柏市】親子で楽しめる!手作り科学館 Exedra(エクセドラ)の魅力とは

千葉県柏市にある「手作り科学館 Exedra(エクセドラ)」は、東京大学の大学院生らが古い空きアパートをDIYで改修した科学館。「たまには科学を囲んでみよう!」を合言葉に運営され、地域の方から愛されています。2021年1月には3周年を迎え、これからますます面白い活動を見せてくれそうな手作り科学館 Exedraの館長・羽村太雅さんと副館長・宮本千尋さんにお話を聞きました。

手作り科学館 Exedraの館長・羽村太雅さんと副館長・宮本千尋さん

(右)館長 羽村太雅さん 東京大学大学院 新領域創成科学研究科 複雑理工学専攻 出身
(左)副館長 宮本千尋さん 東京大学大学院 理学系研究科 地球惑星科学専攻 出身

 

手作り科学館 Exedra(エクセドラ)とは?

Exedra館内
「Exedra(エクセドラ)」とは、古代ヨーロッパの貴族が集まり科学や哲学の基礎となる対話をしたとされる空間。科学館を、誰もが集い、活発に議論できる場にしたいという願いが込められた名前です。

手作り科学館 Exedraは、2018年1月に開館しました。東京大学の大学院生たちが中心となって柏駅近くのアパートを改修した科学館です。

オープンしてから、科学館には子どもから大人まで幅広い世代の方が訪れています。手作り科学館 Exedraには開館時間中に研究者がいて、話をできるのが魅力のひとつです。

開館当初には人数制限はありませんでしたが、新型コロナウイルスへの感染対策のため、2020年以降は予約制にして人数制限を設けることに。同じ時間帯に1組のみ来館できます。興味を持った事柄についてじっくりと話を聞け、実験などのワークショップもできるので(実験や体験は入館料とは別途有料)、落ち着いて楽しみたい方にはおすすめですよ!

子どもは誰でも科学が好き

化石発掘を楽しむ様子
化石発掘を楽しむ様子

羽村さんによると、子どもはみんな科学好きなのだそうです。もともと興味がなくても、展示品に触れて、実験をすると「楽しかった」と興味を持つ子が多いんだとか。例えば、自分で拾った石のコレクションを持ってきた小学生の男の子は、一緒に石の種類や分類を調べることで、科学への興味関心を深めたと言います。

Exedraでは田畑の作物を荒らしたり特定外来種に指定されたりして駆除された動物の恵みを活かすべく、骨や皮を教育に利活用しています。例えば、キョン(シカ科・哺乳類・中国南東部及び台湾に自然分布)は、千葉県で動物園等から逃げ出し野生化。分布拡大と推定生息数の増加が続いたことから、2005年に特定外来種に指定されました。被害は農作物だけでなく、住民の生活環境や生態系にも及びます。そのため害獣として、駆除されているのです。

骨や皮を教育に利活用する<一例>

レザークラフト
ワークショップ:なめした革を使ってブレスレットを作るレザークラフトを体験できる
キョン革ペンケース名刺入れ
キョン革のペンケース・名刺入れの販売:キョンの革の手触りを感じられるのが魅力

またExedraでは、解剖した動物たちから取り出した、骨格標本・イノシシの胎児の液浸標本を展示。来館者に獣害について知って、考えてもらうきっかけを作るとともに、生き物の進化や生態を学ぶ機会も提供しています。

Exedraの常連だった当時小学生の女の子は、館内にあるイノシシの胎児の液浸標本を見て「神秘的でかわいい」と関心を持ちました。そして羽村さん、宮本さんに「私も胎児の液浸標本が欲しい」と言い、目を輝かせていたそうです。

宮本さんはイノシシの駆除に従事されている方から、駆除された胎児を特別に譲ってもらいました。その後、イノシシの胎児を女の子にプレゼント。女の子はうれしそうに家へ持ち帰って大事に保管しているそうです。

お二人は、子どもの好奇心の芽を育むには、こうして大人がきっかけを作ってあげることが大切だと語ります。

「科学ってよく分からない」から、「ちょっと面白そう」へ

実験って楽しい!
実験って楽しい!

「科学ってよく分からない」「実験は危険だ」というイメージを少しでも変えたいと羽村さんは話します。

「あるとき小学生と一緒に実験していたら閉館時間がきてしまって、続きは家でやってねと材料を持たせたことがあったんです。それで、次に来たとき実験したの?と聞くとやってないと。話を聞くとお母さんから許可が下りなかったようでした」羽村さんは続けます。 「火を使ったり、薬品を混ぜたりする場合、自宅ではやらないでほしいと思う親御さんは多いです。渡したのはパンにも入っている食品添加物で、毒性や爆発する危険性もないんですけどね(笑)」

自宅での実験を禁止される理由は、「火や薬品は危険だから」「鍋は料理に使うものだから」「家が汚れるから」などさまざま。これらの多くは「科学は分からない、怖い」という価値観や不安感から来ていると羽村さんは考えています。

「料理に使うお鍋だから実験できないのなら、100均で実験用の鍋を買って来よう!と話せるくらいの、親子で一緒に科学を楽しもうとするマインドを持ってもらえるように活動したいです」と宮本さん。

「なんの薬品か分からなくても、スマホでちょっと調べてみれば、危険性がないとすぐに分かる場合も多い。『分からないからできない』と禁止することで、子どもの好奇心の芽を摘まないであげて欲しい」と、お二人は語ってくださいました。

科学は「世界の不思議をのぞき見る」ための道具に過ぎない

手作り科学館 Exedra
真剣に羽村さんの話を聞く子どもたち

大事なのはきっかけづくり。大人も子どもと一緒になって「不思議だ」「どうしてだろう?」と実験できる、考えられる、科学コミュニケーションを推進する活動をしたいそうです。

「科学は例えれば、眼鏡のようなもの。世界をはっきりと見るための道具に過ぎません。目が悪いと、眼鏡をかけなければ目の前にもやがかかったように見えます。でも、眼鏡をかけるとクリアに見えるようになります。

それと同じように、科学という眼鏡をかけると、過去の研究者たちが蓄積してくれた知見や価値観を知り、広い世界を見ることができるんです。不思議だと思った現象には何かしらの理由があることに気付ける。100年前には分からなかったことを知れたり、当時は無かった物を私たちが日常的に使えたりするのは、『不思議なこと』を科学という眼鏡を使って、先人たちが観察し、研究してきたおかげなんです」

「今後は大人にも科学に親しんでもらえるためのイベントを展開していきたい」と羽村さんは語ります。

オンラインで知れる地球の不思議

研究者とトークしよう!vol1
研究者とトークしよう!Vol.1は東京大学の地球物理学者、奥田善之さん
研究者とトークしよう!Vol.2福井県立恐竜博物館の恐竜博士 築地祐太さん
研究者とトークしよう!Vol.2福井県立恐竜博物館の恐竜博士 築地祐太さん

研究者の素顔や生活、研究成果などを紹介しようと、2018年から「研究者に会いに行こう!」と題した講座を定期的に開催してきました。コロナ禍でイベントが思うように開催できない中、2021年4月からは、科学の魅力や成果、研究者の人となりや研究にかける情熱などを紹介しようと、研究者とのトークライブをInstagramで開催しています。20代~30代の人に見てもらいやすいよう、土曜の夜の時間帯を選びました。「研究者は堅物なイメージがあると思うので、もっと身近に感じてほしいと思って取り組んでいます」と宮本さん。

第1回のゲストは地球物理学者の奥田さん。マントルの研究をする地球物理学者です。

そして、第2回のゲストは恐竜の足跡化石を研究する築地祐太さん。福井県立恐竜博物館での業務をしながら発掘や研究をしています。

どんな内容か気になる方は、アーカイブで動画を試聴可能です。手作り科学館 Exedra(エクセドラ)のInstagramアカウントからご覧いただけます。

Instagram/@diymuseum_exedra 

大人も楽しめるシリーズイベントがスタート

おしゃべりな石の世界
4月のテーマ「おしゃべりな石の世界」

2010年以降、1泊2日のスタディーツアー「理科の修学旅行」や「研究者に会いに行こう!」という研究者の話を聞けるイベントなど、数多くのイベントやワークショップを開催してきました。

もともと大人向けのイベントが多かったものの、2015年頃からは、小学生向けのイベントが増え、2018年頃からはそれが大半を占めるようになっていました。今後は初心に帰り、20代〜30代の女性も気軽に参加できるような対面でのイベントも、社会情勢を見ながらではありますが、数多く企画していきたいそうです。

2021年からは、新松戸のコワーキングスペースCoworkingSpace Flat Cafe&Barを借りて月例の大人向けのイベントを始めました。おいしいコーヒーやお酒を飲みながら、気軽に楽しくおしゃべりできます。

忙しい日常の合間に、世界の不思議に触れ、科学コミュニケーションを体験してみてはいかがでしょうか? 親子で楽しくコミュニケーションを取れるきっかけにもなりますよ!

今後のイベント

「おしゃべりな骨の世界」
ゲスト 森健人さん(路上博物館 館長)

日時:2021年6月10日(木)18:30~20:00
場所:コワーキングスペースFlat Cafe &Bar
料金:1500円+1ドリンクオーダー
アクセス:JR常磐線/JR武蔵野線 新松戸駅 徒歩10分

手作り科学館 Exedra(エクセドラ) 
住所/千葉県柏市末広町9-6柏嶋屋荘
営業時間/土日10時~17時 ※要予約
料金/初回入館料600円/1人、2回目以降300円/1人、未就学児無料、チーパス割引あり(1枚提示につき100円割引)※入館時に提示
駐車場/なし(近隣に有料駐車場あり)
アクセス/JR常磐線/東武アーバンパークライン 柏駅 徒歩5分
HP/http://selexedra.stars.ne.jp/index.html
問い合わせ/info@exedra.orgまたはHP問い合わせフォームより

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この記事を書いた人

よこ

柏市在住。取材・インタビュー・SEOライター&WEBデザイナー。専業主婦から一念発起して、WEBまわりの何でも屋さんになりました。新しいもの好きの2児のママ。結婚を機に柏へ。楽しみは、散歩しながら新しいお店を見つけることです。

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