大切な家をシロアリから守るには?
注意点やシロアリの意外な生態について専門家に聞きました。
■教えてくれたのは…
シロアリ対策のプロ 杉山孝行さん
住宅診断・検査、断熱リフォーム、シロアリ予防・駆除を手掛ける企業に勤務。シロアリ担当歴10年のベテラン。
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公開 2022/04/18(最終更新 2022/04/15)

編集部 R
「ちいき新聞」編集部所属の編集。人生の大部分は千葉県在住(時々関西)。おとなしく穏やかに見られがちだが、プロ野球シーズンは黄色、Bリーグ開催中は赤に身を包み、一年中何かしらと戦い続けている。
記事一覧へシロアリは普段どこにいる?
シロアリは1グループ約5万匹のコロニー(生物集団)で生活するゴキブリの仲間。
人間にとっては害虫ですが、森では枯れ木を分解し土に返す大切な役割を担っています。

普段私たちは滅多にシロアリを目にすることがありません。
極めて乾燥に弱く、水分のない場所では生きていけないため、通常は土の中にいます。
家周りや床下などにも生息しており、これらを根絶することはできません。
つまり「シロアリ予防」とは、薬剤などで家屋への侵入を防ぐことを意味します。

被害に気付くきっかけ…チャンスは春
シロアリが唯一地上に姿を現すのが4月末から5月にかけての繁殖期。
コロニー内にいる王・女王予備軍の個体たちは体を強くするために黒くなり、繁殖のため外に飛び出します。
これらが王・女王となり、新しいコロニーを築くのです。
つまりこの時季に羽アリを見掛けたら、近くに巣があると考えていいでしょう。

被害に遭いやすい浴室や玄関土にすむシロアリは床下から家屋に侵入。
居住部は床下に空間がありますが、タイル張りの浴室や玄関は土の上に直接コンクリートを敷き空気の流れがないため、その下の土は湿気がたまりやすい状態に。
シロアリには絶好のすみかとなり、ここからタイルの隙間やひびの中を通って木造部分に到達。
鉄骨住宅にも多くの木材が使われているので、木造住宅同様のリスクがあります。

新築時の保証期間(5年〜10年)の後は、定期的に薬剤を噴霧して床下からの侵入を防ぐのがお勧め。
現在毒性の強い薬剤の使用は禁止され、日本しろあり対策協会認定薬剤は体に優しく5年で自然に復元する非有機リンのものを使用しています。
そのため5年ごとを目安に考えるといいかもしれません。
家がシロアリの食害に遭ったとしても、それが直接の原因となって建物が倒れるようなことはありません。
問題は大地震などが起こった時。
阪神・淡路大震災の時に倒壊した建物の95%にはシロアリ被害が見られたといいます。
被害が目に見えないと軽視しがちですが、どこにでもいるシロアリ。
警戒して大切な家屋を守りましょう。
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