「2050年脱炭素社会」実現に向けて、今、国や企業や個人がさまざまな場で、目標に向け取り組みを始めています。

そんな中、「ヤギの除草」にも注目が集まっています。

「ヤギの除草」に注目!脱炭素社会へ向けヤギができること【鎌ケ谷市】

公開 2022/06/09(最終更新 2022/07/22)

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東京生まれ。月の出ている日は必ず見つけて写真に撮りブログにアップする月大好き人間です。果物を食べながら、「この果物はどうやって生まれてきたのかな?」とすぐ考えるタイプ。ちなみにプロフィール写真は、以前記事作成のために撮影した栗の赤ちゃんです。

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脱炭素社会へ向けヤギができること

鎌ケ谷市内の鎌ケ谷グリーンハイツの北側斜面に、4月下旬から2匹の子ヤギが登場。

「ヤギの除草」に注目!脱炭素社会へ向けヤギができること【鎌ケ谷市】
団地の斜面で活躍中!

近隣小学校へ通学途中の子どもたちや通る人の目を楽しませています。

このヤギたち、団地の除草をこれまでも請け負ってきた(株)齊藤造園土木が、CO2削減と効率化のために袖ケ浦市のヤギ牧場から購入。

今回が初めての仕事で実験中とのこと。

垂れた耳もかわいいアンゴラ種の子ヤギたちは今年生まれたばかり。

雨は苦手なので休ませますが、6月中旬までは場所を移動しながら斜面の草を食べ進めさせていく予定なのだそう。

「ヤギの除草」に注目!脱炭素社会へ向けヤギができること【鎌ケ谷市】

「ヤギの除草」に注目!脱炭素社会へ向けヤギができること【鎌ケ谷市】

全国の団地や公園で活躍するヤギたち

草刈機から排出されるCO2が削減できる上に、除草した草の搬出の手間や廃棄代も不要となる「ヤギによる除草」。

脱炭素の試みの一つとして、ここ10年で全国に広がりました。

団地では、UR都市機構が早く、東京都町田市の団地で2013年に実証実験を開始。

千葉県でも、印西市千葉ニュータウンの1万平方メートル近い緑地を柵で囲んで9頭のヤギを放ち、報道でも注目されました。

佐倉市の傾斜地に迷い込んでニュースになったヤギがそうだったように、急斜面でも平気で動けるヤギたち。

岐阜県美濃加茂市では、「さくら公園」の斜面に柵を設け、「ヤギさん除草隊」として2012年から本格導入されました。

「ヤギの除草」に注目!脱炭素社会へ向けヤギができること【鎌ケ谷市】
「ヤギさん除草隊」写真提供/美濃加茂市
「ヤギの除草」に注目!脱炭素社会へ向けヤギができること【鎌ケ谷市】
「ヤギさん除草隊」写真提供/美濃加茂市

除草費用がそれ以前より大幅に抑えられた上に、排泄物が栄養になるのか桜も元気になったと好評で、市民にも親しまれています。

ヤギの除草では、水分補給や盗難、逃亡対策のために見守りや管理が必要なことが課題となるようですが、斜面での作業は人には重労働で危険なことから、ヤギの除草は今後も広がっていきそうです。

「ヤギの除草」に注目!脱炭素社会へ向けヤギができること【鎌ケ谷市】
ヤギの足には主蹄2本の他、後ろに普段は地面に着かない副蹄2本があり、斜面で体を支える働きをしている

ヤギは下にしか歯がないのでかまれる心配もなく、のんびり草をはむその姿は、人への癒やし効果もあるといわれます。

「ヤギの除草」に注目!脱炭素社会へ向けヤギができること【鎌ケ谷市】
下にしか歯がない口

皆に笑顔をくれるこんな脱炭素対策が、次々に生まれてくると楽しそうです。