船橋出身の落語家・立川談修さんは、落語立川流家元・立川談志が生前、その昇進を認めた最後の真打です。
小学生で落語の面白さに目覚め、それ以来落語に情熱を傾け続けています。

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公開 2022/08/16(最終更新 2022/08/15)

高根東小・高根中時代から落語に親しむ
「落語を知ったのはたぶん10歳の頃です。すぐにとりこになりました」と話す立川談修さん。
小・中学生時代はカセットテープに録音した落語番組を繰り返し聴いていたといいます。
初めて落語を人前で演じたのは小学校高学年の頃。
クラスのお楽しみ会で古典落語「ぞろぞろ」を披露したところ、高い評価を得たそうです。

高校・大学時代は落語研究会に所属、大学卒業と同時に立川談志に弟子入り。
2013年、真打に昇進しました。
「談修」の名は出身大学に由来します。

コロナ禍での危機と新たな挑戦
夢だった落語家として活躍していましたが、20年に緊急事態宣言が発令されると、その生活が一変します。
落語会が軒並み中止となり、収入が途絶えてしまったのです。
「人前でしゃべることができない、収入もない、どうしよう…」
絶望的な状況でしたが、落語を諦めることはせず、過去の音源から厳選した演目で落語CD「ソーシャルディス談修」を自主制作しました。
苦肉の策でしたが、発売すると予想以上の反響があり、全国から注文が寄せられました。
談修さんは「ある意味では、災厄が新たな縁を引き寄せてくれたという言い方もできます。人生、本当にいろいろな意味で何が起こるか分かりません」と振り返ります。

心から熱中できるものがある喜びを
目標は一人でも多くの落語ファンを増やすことだと話す談修さん、秋には母校・高根中学校の50周年式典で公演を行う予定です。
ここから新たな落語ファンが生まれるかもしれません。
後輩には落語の面白さと同時に、熱中できるものの大切さも伝えたいと言います。
「熱中できるような『好きなもの』は決して自分を裏切りません。つらい時には、心の支えにさえなってくれます。生涯付き合える大切な友達のようなものです。私の場合、それは落語であり、笑いでした。皆さんが好きなものと巡り合って、楽しい人生が送れるよう祈っています」
「好き」を追い求める談修さん、これからの活躍に期待したいです。
