「越谷にキャンプ場があったら…」、そんな家族とのささいな会話から、夢に向かって動き出した女性がいます。
紆余(うよ)曲折の中で、出会った人たちに支えられ、実現まであと一歩の所まで来ています。

公開 2023/05/09(最終更新 2023/05/10)

家族との何げない会話に「ビビッときた」
越谷市にキャンプ場を作ろうと奮闘中の妹尾早南(せのお さな)さん。
子どもの友人家族と行ったグループキャンプで、その魅力にはまったそう。
ところがコロナ禍で遠方への外出が困難になって嘆いていると、夫が「越谷にもキャンプ場があればいいのにね」とひと言。
その言葉に「ビビッときた」という妹尾さんは、持ち前の行動力で翌日さっそく市役所へ。
けれども前例のない話に、「問い合わせ先も二転三転しました」と振り返ります。

人とのつながりで思いが広がります
田園風景も多くある越谷ですが、農地は農地法の制限があるためキャンプ場には使えません。
土地探しに難航する中、出会った人から「まずは共感の熱を広げていくといい」とのアドバイスを受け、各種イベントへの参加に挑戦します。
活動の幅を広げていくうちに、キャンプ場を作る夢は「まち全体を喜ぶ場所にしたい」という思いにつながっていきました。
まき割り体験や、越谷の特産品をたき火で焼くスイーツの提案などでイベントを盛り上げると、多数の人から「越谷にキャンプ場があったら行きたい」との声をもらいました。

アイデア膨らむ 越谷を楽しむ拠点に
数カ月前、越谷市東町の中川河川敷近くに約1400㎡の土地を借りられることが決まりました。

テントやバーベキューといった定番の楽しみ方の他に、隣接する貸農園と提携した農業体験や、カヌーを使った川遊びなど、さまざまな楽しみ方を考案中。
越谷市カヌー協会と一緒に、南荻島から東町まで元荒川の視察も行いました。

「第二の庭のように使ってもらって、防災拠点や、越谷を楽しむベース地として広く楽しんでもらいたい」と、アイデアが次々とあふれ出てくる妹尾さん。
土地の造成が完了したら、管理棟となるログハウスをプロ監督の下で自分たちで作るワークショップを計画中。
キャンプ場オープンの目標は今年の秋です。
進捗やイベント予定はインスタグラムで随時配信中、今後の活動に要注目です。(取材・執筆/さくらごん)

※問い合わせ
電話番号/090-6645-0531
メール/info@campnano.jp 妹尾
Instagram/@campnano.jp