冷涼な高地に生息するアルパカ。

暑い夏を前に市川市動植物園の6頭のアルパカの毛刈りが行われました。

個性豊かにカットした姿がとてもかわいらしいです。

公開 2023/07/15(最終更新 2023/07/14)

ちいき新聞ライター

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アルパカの毛刈りは慎重かつ手際よく

市川市動植物園 アルパカ

アルパカは南米のアンデス山脈の高所に生息する草食動物で、ラクダやリャマの仲間です。

体長は約150~175cm、体高約90cm、体重約60kg前後で主食は草。

湿気に弱いため、市川市動植物園では毎年、夏場に入る前の5、6月に毛刈りが行われます。

2021年4月に同園にやって来たおはぎ、チャッピー、マシュは3回目、同年12月にやって来たもちち、ホイップ、メイプルは2回目の毛刈りとなります。

6月5日、新潟県の山古志アルパカ牧場の飼育員が来園し、毛刈りが行われました。

アルパカ舎近くの広場で2匹ずつ行います。

作業を嫌がって動くと危ないので、脚を抑えながらの難しい作業。

家畜用の大きなバリカンとはさみを使って刈っていきます。

市川市動植物園 アルパカの毛刈り

市川市動植物園 アルパカの毛刈り

アルパカは爪と同じように歯も伸びるため、毛刈りの際に爪と歯の手入れも同時に行います。

1頭に対して毛刈りと歯・爪の手入れにそれぞれ20分、計40分ほどがかかります。

市川市動植物園 アルパカ
歯をきれいにしています
市川市動植物園 アルパカ
爪のお手入れ

すっきりとおしゃれに変身した6頭

午後1時、毛刈りスタートです。

最初に刈ったのは、甘えん坊のマシュと美少女顔のメイプル。

毛皮のコートを脱ぐように毛が刈り取られていきます。

市川市動植物園 アルパカの毛刈り
おとなしく毛をカットされているメイプル
市川市動植物園 アルパカの毛刈り
全身すっきり!( メイプル)

次は親分肌の真っ黒なおはぎと優等生のホイップ、最後は物おじしないチャッピーと毛がフワフワのもちちでした。

それぞれに合ったイメージで刈っていきます。

市川市動植物園 アルパカの毛刈り
頭部を丸くかわいらしくカットしてもらったホイップ

刈り残された毛は「おしゃれ」の一環ですが、6頭の識別のためでもあります。

午後3時過ぎ、6頭全ての毛刈りを終えることができました。

1頭から取れる毛は1.5kg~3kg、この日は合計約10kgの毛が刈りとられました。

モコモコの毛がかわいらしいアルパカですが、毛刈りの後のほっそりとした姿は別の動物にも思える程です。

市川市動植物園 アルパカの毛刈り

市川市動植物園 アルパカの毛刈り

毛刈りを終えた6頭のアルパカたち、元気に夏を乗り切ってくれることでしょう。

(取材・執筆/日々)