常に紫外線や風雨にさらされている家の屋根・外壁のメンテナンスは、家を守ることに直結する大切な「お掃除」といえます。その適切なタイミングとは? 塗装歴38年のプロに話を聞きました。

教えてくれたのは…

中野 太樹さん
株式会社中野塗装 代表取締役

公開 2026/06/03(最終更新 2026/05/29)

編集部

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千葉・埼玉県在住の編集メンバーが、地域に密着して取材・執筆・編集しています。明日が楽しくなる“千葉・茨城情報”をお届けします!!

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家という建物自体の「健康」を守る

皆さん、家の外側のお掃除と聞いて何を思い浮かべますか。

庭の草むしりや植栽のお手入れ、窓やシャッターを水拭きしたり、ベランダやバルコニーのごみを取り除いたり、といった行為が挙げられると思いますが、最も大切な外側の掃除は屋根や外壁のお手入れ(メンテナンス)です。

室内の掃除の目的は「清潔・快適な空間を保つこと」。ほこりやちりなどのハウスダストを放置するとダニやカビの繁殖につながり、住む人の健康を損ねることがあります。心身ともに居心地の良い生活を送るために、日々の掃除が欠かせません。

家の外側、屋根・外壁のメンテナンスは、家という「建物自体の健康」を保つために行います。住む人の生活そのものを守るために欠かせない行為なのです。

安心して快適に住み続けるために

日本の木造住宅の平均的な寿命は40〜50年といわれますが、その間は何もしなくても大丈夫、というわけではありません。常に紫外線を浴び、風雨にさらされている屋根や外壁は必ず劣化します。

強風や地震の影響を受けて屋根材を固定するくぎが少しずつ浮き、屋根材や瓦がずれたりします。台風などで瓦の一部が飛ばされたとしても、下から見えないので気付けないまま…ということもあります。

外壁も同様に、表面にひび(クラック)が入ったり、外壁塗膜の劣化によって触ると手に白い粉が付いたり(チョーキング)、外壁の継ぎ目のゴム状の防水材(シーリング/コーキング)がひび割れたりなどの経年劣化が見られます。

外壁の塗膜の劣化により、触ると手に白い粉が付くチョーキング
外壁の塗膜の劣化により、触ると手に白い粉が付くチョーキング
外壁の継ぎ目のゴム状の防水材(シーリング/コーキング)のひび割れ
外壁の継ぎ目のゴム状の防水材(シーリング/コーキング)のひび割れ

外壁にカビやコケが見られる場合、それ自体は柔らかいスポンジやブラシを使って水洗いで落とせますが(高圧洗浄機は使い過ぎると外壁を傷つけるので注意を)、カビやコケが出てきたこと=外壁材が劣化してきているサインでもあります。

家の躯体(くたい)、木造部分を外側の影響から守る屋根・外壁が劣化し、その役目を果たせなくなってしまうと、雨漏りや、雨漏りによる木材の腐食、シロアリ被害などによって建物の強度が著しく低下し、安心して住み続けることが困難になります。

躯体部分に影響を及ぼす前にメンテナンスをして、家の「きれいと健康」を保ちましょう。

破損した屋根の様子
破損した屋根の様子。放置しておくと浸水して雨漏りの原因に

高機能塗料で結果的にコスト削減も

屋根・外壁のメンテナンスのタイミングは、よく「10年ごとに」と言われますが、建物の状態や気候環境によって劣化の進行具合は異なります。

屋根の上など高所を確認するのは慣れない人には危険です。例えばサーモカメラを活用した漏水調査や、高所カメラを使用した屋根診断など、高い調査力と確かな診断技術を有する専門業者に任せるようにしましょう。

最新の塗料には、ほこりや汚れが付きにくく、付いた汚れも雨水で洗い流せるセルフクリーニング機能を有しているものや、遮熱効果の高いものなど、機能性の高い塗料が増えています。耐久性向上により次の塗り替えまでのスパンを延ばすことができるので、長期的に見てコスト削減になる場合も。

いずれにしても家の外側の掃除は、信頼できる専門業者を見つけることから始まります。強引な点検商法や手抜き工事などを行う悪質業者もいますので、「その場で」「一人で」決めることは避け、地元で実績のある業者に相談することをお勧めします。

塗装業者が「掃除」を徹底する理由

私の会社では、塗装の現場はもちろん事務所も車の中も常に整理整頓、毎日の掃除を徹底しています。物を散乱させないことは事故防止につながり、パフォーマンス向上、仕事の仕上がりにも影響します。

物の扱いが丁寧で掃除を徹底している業者は、仕事も丁寧で腕も確かだと思います。