家を狙った事件を見聞きするたびに「うちは大丈夫かな?」と不安に感じる人も多いはず。そこで、警備・セキュリティ会社のALSOKさんに、「狙われない家づくり」のヒントを教えてもらいました。
教えてくれたのは

| ALSOK株式会社 船橋支社 |
|---|
| 副支社長 石黒房行さん(左) 宮下愛深さん(右) |
公開 2026/07/01(最終更新 2026/06/29)
目次
「ガラス破り」「無締り」――戸建てを狙う手口と犯罪事情

まず始めに知っていただきたいのが、住宅形態別に見ると侵入窃盗の認知件数で最も多いのは戸建て住宅で、約7割と高く、マンションなどの集合住宅と比べると、およそ3倍に上ります。そして、戸建てを狙う犯罪の手口として多いのは「ガラス破り」で、全体の42.2%を占めています。次いで「無締り(鍵の掛け忘れ)」が41.5%となっております。
侵入窃盗の侵入口として最も多いのは窓からの侵入で57.9%と半数以上ですので、まずは「窓の施錠」が防犯対策の基本です(※1)。また、最近は留守を狙う空き巣だけでなく、在宅中に押し入る「強盗」が増えており、大きな社会問題となっています。
※1)出展:「警察庁」すまいる防犯110番「データで見る侵入犯罪の脅威」(令和7年)
「侵入時間を稼ぐ」「不在を悟らせない」対策と工夫が重要

犯人が最も嫌がるのは「侵入に時間がかかること」と「見られていると意識させること」です。窓にはメインの鍵(クレセント錠)以外に「補助錠」を付けましょう。これだけで侵入時間を稼ぐことができ、犯行を断念させる確率が上がります。また、センサーライトや防犯カメラによる威嚇も非常に有効です。最近では、鍵の閉め忘れを防ぐスマートロックを後付けする人も増えていますね。
長期で家を空ける時は、新聞などの配達を止めたり、近所の人にシャッターの開け閉めや郵便物の整理をお願いできるのが理想的です。また、タイマー付きの照明を利用して、夜間に電気がつくように設定するなど、「不在であることを悟らせない」工夫をしてください。SNSなどでリアルタイムに「今、旅行中です」と投稿するのは、不在を教えているようなものなので注意しましょう。
マンションにお住まいの人は、オートロックがあるからと安心しがちですが、他の住人に紛れて入る「共連れ」に注意が必要です。玄関や共用部に接する窓の施錠を徹底してください。また、低層階に限らず、ベランダ側からも狙われるため、ベランダの窓の施錠も忘れないようにしましょう。
防犯対策は、単に「物を取られないため」だけのものではありません。あなたやご家族の「命」を守るためのものです。「うちは大丈夫」と思わず、まずは玄関や窓の施錠といった小さなことから始めてみてください。そして、迷ったり悩んだ時は、私たちのようなプロの手を借りるのも1つの手。家の構造や周囲の環境に合わせたご提案で、お力になれると思いますので、お気軽にご相談ください!
こんな家が危ない⁉狙われやすい家(戸建て住宅)の6つの特徴
1 人通りが少ない
人目がなく、犯行に及びやすい
2 死角がある
建物の陰など、外から見えない場所がある
3 防犯対策がされていない
対策の有無は犯人の心理に大きく影響
4 ご近所付き合いが少ない
住民同士がお互いを知らないと不審者に気づきにくくなる
5 留守だと判断しやすい
ポストに郵便物がたまっている、シャッターが閉まりっぱなしなど
6 家の手入れがされていない
庭が荒れていると「防犯意識が低い」と見なされることに…
時間を稼ぐ!防犯アイテム「補助錠」の選び方と設置場所
◎補助錠の選び方は?
泥棒は侵入に時間がかかることを最も嫌がるため、補助錠を取り付けることで、ガラスが割られても窓が開かない状態を作り出し、侵入を諦めさせるのに効果的です。さまざまなタイプの補助錠がありますが、テープで貼るだけのステッカー型の補助錠であれば、大掛かりな工事も不要で、手軽に導入できます。また、無理に開けようとすると警報が鳴るセンサー付きのタイプもあり、より高い安心感を得られます。
◎効果的な設置場所は?
「外から気づかれにくい場所」かつ「侵入経路になりやすい場所」を意識しましょう。補助錠は基本的に窓サッシの内側に取り付けます。外から見て補助錠の存在にすぐ気づかれない場所に設置することで、犯人が油断してガラスを割った際、窓が開かないことに動揺し、時間を浪費させることができます。表玄関だけでなく、人目に付きにくい「勝手口」や建物の死角にある窓は特に狙われやすいため、優先的に設置するのがいいですね。2階であっても足場を見つけて上ってくるので、特にベランダに面した窓などは、必ず補助錠を併用するようにしましょう。