新進作家の登竜門「大藪春彦新人賞」。昨年、『檻(おり)の中のワルキューレ』で同賞・同映像化奨励賞の異例のダブル受賞を果たした伽村(かむら)あきらさんが、受賞後第1作となる長編小説『檻の薔薇(ばら)』を刊行しました。

公開 2026/10/21(最終更新 2026/10/05)

雪道

雪道

高知県出身、船橋市在住。元英語講師。ロック好き。読書好き。月村了衛、笹沢左保、有栖川有栖が好きです。残りの人生の目標は、ピアノとドイツ語をならうこと。好きな言葉は「ご縁」。

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選考委員ら絶賛!新たな才能の開花

作品の舞台は女子格闘技興行。

熱気と興奮に沸く会場、闘志がぶつかり合う緊迫した攻防の連続。

立ち上る濃厚な汗のにおいと息遣いに圧倒される華やかな格闘シーンの一方で、裏方として数々の過酷な業務に直面しながら舞台裏を奔走する主人公の苦悩と葛藤が淡々と描かれます。

交錯する人間模様、光と影の対比。

赤裸々に語られる精神疾患や試合報酬の現実。

その独自の視点も高く評価され実現した受賞ですが、下積み時代について聞くと意外な答えが返ってきました。

第8回大藪晴彦新人賞・映像化奨励賞W受賞 小説家 伽村あきらさん(船橋市在住)
伽村あきらさん。作品は、30年来愛好する女子格闘技がテーマ。予備知識がなくても引き込まれるストーリー展開は秀逸

苦難も失敗も糧に歩みを止めないで

漫画家を志す中、思いがけず22歳で少女小説家デビューした伽村さん。

イラストレーターとしてSF小説シリーズの表紙を手がけたことも。

若くして画力や文章を認められ快調な滑り出しを見せますが、その後は挫折を繰り返し、創作活動から遠ざかった時期もありました。

しかし「友人や師に恵まれ」、その支えもあって「続けてきたからこそ『負ける』経験もできた。『負け』を楽しみ、味わう人生もいい」と、すがすがしい笑顔で振り返ります。

第8回大藪晴彦新人賞・映像化奨励賞W受賞 小説家 伽村あきらさん(船橋市在住)

苦節を経た伽村さんの言葉は重く、かつ、等身大の軽やかさ、優しさに満ちています。

51歳、文壇の最前線へ。惜しみない讃辞とエールを贈ります。

第8回大藪晴彦新人賞・映像化奨励賞W受賞 小説家 伽村あきらさん(船橋市在住)
檻の薔薇

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